川崎市立川崎総合科学高等学校

川崎市立川崎総合科学高等学校 宮澤 賀津雄

○ネットワークの利用状況

 ○今年度取り組んだ項目

  ・来校者等へのインターネット説明会

    川崎市内外を問わず、インターネットの環境視察に訪れた学校関係者には普及啓発の一助として説明・解説等を行なった。

  ・校内教職員向け研修会

    ネットワーク担当者以外の一般教員の初期導入と利用促進を図るために教材を作成し、校内教職員向け研修会を行なった。

○平成9年度の成果と課題

 ○ネットワーク利用に関する成果と、問題点について

  活用方法 :教員の教材研究、授業における活用、生徒の部活動等による課外利用  

  教育効果 :生徒、教員の利用とも十分な環境ではなかったが、校内外に対してある程度の啓蒙 活動が行えた。昨年度を受け、更に教育効果を確認することができた。

  技術的課題 :教育活動とネットワーク管理で現場の教員は技術的課題をなかなか解決できないでいる。特にインターネットの急速に変革を遂げるの技術動向を現職の教員が把握することは、不可能である。しかし、近年では、ネットワーク運営管理をシステム的に支援するサービスも各社から発表されており、100校プロジェクト開始当初のように教員が直接的にネットワーク技術に携わらなければならないというような事態は数年で劇的に減少するであろう。

  教育的課題 :技術的な課題にある程度目処がたってきた中で、ますます深刻になってきたのは、教育的課題である。本校でも、100校プロジェクトの経験を基に各種の教育利用を検討してきたが、「実験段階」から「実用段階」への壁は厚く、今後も様々な点を検討していく必要に迫られているのが現状である。特に、生徒の電子メール利用については、「教育効果」と「生徒の保護」という相対する命題に取り組む必要があり、それを解決するための知恵を教員自身が産みださなければならない。

  具体的には、以下の様な事柄を検討している。

  @生徒対象のインターネット導入教育カリキュラム

    機器の取扱、電子メールを含めたアプリケーションの操作、情報モラル(ネチケット)教育、活用方法・ネット危険性(光と陰)等

  A生徒用電子メールアカウントの二重化設定および利用範囲の明確化

    「校内用アカウント」・・生徒全員を対象とし学籍番号を基に発行

    「校外用アカウント」・・認定生徒を対象とし生徒氏名を基に発行

  B効果的活用方法の検討

    具体的に教科のどの部分で、効果的に活用することができるのか。

    教科外の学校生活では、どのような部分で理便性を発揮することができるのか。

○プロジェクトに参加して

  100校プロジェクト対象校として選定を受けた3年前は、ほとんどの生徒が、「インターネット」なる言葉さえ知らなかったが、この頃は入学前から自宅でインターネットをはじめており、既に電子メールを日常的にやり取りしている生徒までいる時代となった。

  この期間に起こったできごとは、変化の少ない教育界において今までの何十年分にも匹敵するような教育的成果を引き起こしたのではないかとさえ思われる。

  特に、100校プロジェクト対象校として、北海道から九州まで校種を超えた全国規模の学校間交流などを通じて生徒も教員も貴重な経験をつむことができた。

  これからは、いよいよ2003年からは「実用段階」に臨む訳であるが、現時点では残念ながらまだまだ準備しなければならないものが多い。

  生徒達は益々情報機器の操作・活用に関し慣れ親しんでいる。学校も頑張らなければならない。 実に手ごたえがある仕事である。