盛岡白百合学園中学・高等学校

○インターネット利用状況

・実践項目1

 「100校プロジェクト共同研究 一本の樹(H8から継続)」平成9年3月〜5月

  盛岡の桜の名所である通称「石割桜」(白ヒガン桜)の開花情報の提供。

  本校の三年生がデジタルカメラで取材し、ホームページ上で情報提供を行った。

・実践項目2

 「岩手県教員メーリングリスト(通称e-net)の開設」平成9年3月〜継続中

  岩手県内の小学校・中学校・高校・特殊学校の教職員を対象としたメーリングリストの開設。

  岩手県内の教育に関わる話題の情報交換場所を目的としている。

  平成10年2月現在の登録者数は27名である。

・実践項目3

 「ライブカメラの設置」平成9年4月〜8月

  本校にライブカメラを設置。本校ホームページ上での公開を行った。

・実践項目4

 「ヨミウリジュニアネットへの参加」平成9年5月〜継続中

  本校の中学校英語部が読売新聞社主催のヨミウリジュニアネットへ参加。

  言葉の研究、生徒同士の意見交換、新聞記事の検索など、週2回の活動を行っている。

・実践項目5

 「岩手保険医協会講習会」平成9年6月15日

  地域への学校開放講座として、岩手県保険医協会のパソコン講習会を本校で行った。

  参加者24名、講習内容はインターネットその他。

・実践項目6

 「校内LANの拡充」平成9年7月31日 

  既存の校内LANを拡充し、職員室の各教職員の机から校内LANへの接続、インターネットへの接続を可能とした。

・実践項目7

 「岩手県教育工学研究会の開催」平成9年8月19日

  第35回岩手県教育工学研究会を本校を会場に開催。内容は講演、公開授業、分科会。

・実践項目8

 「課題研究」平成9年10月〜12月

  高校三年生を対象とした、選択科目「コンピュータ」の課題研究として、生徒の研究成果をホームページ上で公開。平成8年度に続き、二年目の実践である。

・実践項目9

 「校内メーリングリストの開設」平成9年11月〜

  本校の教職員間のメーリングリストを開設。非常勤講師を含め、教育情報の交換に活用されている。

・実践項目10

 「修学旅行リアルタイムレポート」平成9年12月1日〜5日 

  本校の修学旅行(広島・京都・奈良)の状況を本校ホームページに掲載。

  毎日、現地からデータを盛岡のサーバへ送り、旅行の様子をリアルタイムに報告した。

・実践項目11

 「進路指導への利用」平成9年4月〜継続中 

  本校では9割以上の生徒が進学するが、各種進学情報をインターネットを利用して得ている。また、いくつかの予備校で実施している大学入試センター試験の判定システムも利用している。

・実践項目12

 「ネットワーク事業の移設研究」平成9年4月〜継続中

  100校プロジェクトより協力を頂いているインターネットの接続を自主財源で行うための研究。平成10年度からはNTTのOCNを利用して、インターネットの接続を続けていく。

・実践項目13

 「環境教育研究」

  環境教育ソフト「ハル君の部屋」(CD-ROM版)の改訂にあたり、ネットワークを用いた改訂が可能かどうかを探る月に1度の研究会に参加。研究の成果は「ハル君の部屋VOL3」としてまとめられる予定。

・実践項目14

 「岩手大学地域共同研究センター主催の研究会に参加」

  岩手大学地域共同研究センターの「地域社会とネットワーク」をテーマとする研究会(略称「Anetの会」)に2年前より参加。月例の研究会の他に、年に1回シンポジウムを行っている。今年は2月7日に「インターネット・マルチメディアで広がる私たちの世界」と題して公開シンポジウムを行った。

○平成9年度の成果と課題

  生徒達の中にインターネットが身近なものとして溶け込み、各自が必要とする情報を得るのに、インターネットがかなり活用されている。単にインフラを整備した状態からコンテンツを重視した活動ができはじめてきている。また、昨年度の課題として挙げられた、教員の中になかなか浸透しないという問題も、職員室の教員の机にネットワークの回線を引くなどの整備を行い、少しずつ解決の方向へ進んでいる。

  対外的には、県内の教職員を対象としたメーリングリストを開設したり、一般への講習会の実施、研究会を開催するなど、地域の核としての役割を担ってきた。

  今後の課題として、本校では基本的に、休み時間や放課後などに自由にインターネットに接続できる環境であるが、利用の規定についてさらに検討を重ねなければならない。また、普通科目の授業の中でインターネットを利用するのに、教員の技術的な問題や教育課程の問題など、多くの解決すべき問題が残されており、今後も研究を継続していかなければならない。

○新100校プロジェクトに参加して

  新100校プロジェクトに参加して、インターネットの可能性を求めてさらに発展した活動ができたように思われる。また、今年度は、今後自主財源でネットワークを維持するための研究を行ってきたが、その結果として平成10年4月からはNTTのOCNを利用した接続を行う予定である。

  このような機会を与えていただき、インターネットが素晴らしい可能性を持ち、教育現場でとても有意義なものであることを認識できたと共に、現在抱えている様々な問題を世界中の教育関係者の方と共有することができました。 

  あらためて事務局、地域NOC、東北地方の先生方、地域の有識者の方々をはじめ、新100校プロジェクトの全関係者に感謝を申しあげたい。