八丈町立大賀郷中学校

○インターネットの利用状況

実践項目

  1年生の時にコンピュータを使って、日本語や英語を書く練習に始まり、電子メールを使った外国との交流を行っています。さらに2年・3年生になると自分たちで調べたことをホームページとして、世界に発信する試みがあります。

 1.メールプロジェクト(英語科)

  *1年生:アメリカのイリノイ州の小学1年生23名と交流中です。

    メールでの打ち合わせが終了して、交流開始です。一人一人にメールの相手を選んでもらい、自己紹介を書いて送ります。そうするとイリノイ州の小学生から、自己紹介文といくつかの質問のメールが届きます。クライアントは1台ですので、メールコーデネイターの形でメールを生徒達に知らせます。日本の中学1年生とアメリカの小学1年生ですので、興味、国、時代がずいぶん違います。そんな彼らのコミュニケーションはどうなるものやら、とても楽しみです。

  *2年生:2年生はDVES’S ESL CAFEのStudent Email Connectionを利用して、メール交換にチャレンジしました。全員がリストに載っている人にとりあえず、メールを送ってみる。返事が来たら、ラッキー! そんな感じの出発です。39人中、返事が来たのは5名ほどでした。放課後の時間を利用して返事を書くことも部活動との関係でなかなか困難でした。こういう形態でのメールの継続はむずかしいですね。

 2.ホームページの作成

  ア)英語科:

   1年生の「自己紹介」授業での生徒の作品を教師がテキスト文書作成・HTML化

   3年生の「私の夢」ーーDos機で生徒がテキスト作成、教師がHTML化

  イ)保健委員会活動報告

   たばこの煙(副流酸)が成長に及ぼす害について調べる。

  ウ)ボランティア活動報告の更新

  エ)社会・理科・英語に関わった活動を通して

 3年生の「八丈島について」

  1.活動:いろんなテーマの下で、自分たちで調べた情報を日本語と英語の両方でホームページを作成し、情報を発信する。

  2.内容:  

    ○八丈島に関する事(調査して発表)

     1.八丈島の自然  2.八丈島の温泉  3.八丈島の民話

       A: 昆虫             

       B: 鳥

       C: 花 

     4.八丈島の戦跡

     5.八丈島の方言(シンデレラを方言にする) 

  3.方法(15時間くらい)

    1.テーマ検討・グループ分け(5分〜15分)

    2.調査方法の検討(30分)

    3.調査(授業で取れる時間:4時間)

      (一週間に一回の授業と各自で工夫する:放課後、休日)

    4.報告書完成(2時間)

      (レポート用紙にまとめグループ毎に提出)

    5.英語に直す(3時間)

      (ティームティーチング:毎週1回の割合で翻訳作業をする。)

    6.コンピュータを使って資料作成(3時間)

       図、グラフや文字の打ち込み

    7.ホームページに編集(教師)

    8.できたホームページをプリントし、配布。

○平成9年度の成果と課題

・教育的効果:

 この3年間の生徒達の変化を挙げてみると

  1.一太郎やSE3などのエディタが自由に使えるようになった。

  2.メールの即効性や便利さを実感するようになった。

  3.HTMLの基礎的な知識を学ぶことができた。

  4.インターネットの情報量のすごさを理解するようになった。

  5.検索エンジンを使って情報を得ることを学んだ。

  6.自分たちの調べた事柄を世界に発信することができる素晴らしさを学んだ。

  7.情報を収集し、活用しようとする事に対して、以前に比べて活発になった。

・技術的課題:

  1.誰にでも使えるネットワーク環境を整える。

  2.生徒が自由に使えるクライアントの数を増やす。

  3.インターネットの即時性をいかすある程度の回線速度が必要である。

  4.まず教員の側からコンピュータやネットワークの研修をしていく必要がある。

  5.システム管理は専門のSEさんに任せる方向が望ましい。

  6.地方自治体や国による予算的な援助が必要である。

○プロジェクトに参加して

・教師の変化

  ・コンピュータやネットワークの基礎的な知識が身についた。

  ・メーリングリストからの情報を活用できるようになった。

  ・ネットワークを通した様々な情報を教科の指導に役立てることができた。

  ・ネットワークの人脈が広がった。

  ・教育関係者以外の人達と巡り会うことができた。

  ・ネットワークの無限の可能性を実感することができた。

  ・具体的な課題がいろいろ見えてきた。

   このような3年間にわたるネットワーク環境を提供してくれた各関係者の方々の方々に深く感謝したい。