大和市立林間小学校

○インターネット利用状況

(1) 校内研究

  本年度は、校内研究として「人や自然とのかかわりを大切にできる子をめざして−インターネットを活用しながら−」というテーマを掲げて、全校的に取り組んできました。そして研究の進め方として

   1.教師一人ひとりがインターネットの教育利用を探る

   2.本校ホームページを充実させる

   3.ネットワークのあり方を探るということ

に重点を置いてきました。なかでも各学年によるホームページの作成が主たる取り組みとなりました。各学年のページの内容は以下の通りです。

     1年 でじたるびじゅつかん      2年 ばけつでたんぼ

     3年 さわやか3年だより 学区探検  4年 私たちのゴミたんけん

     5年 丹沢湖ロッジでのキャンプ    6年 学級紹介、活動紹介

     杉の子 遠足、体育集会

  1年生と6年生については、それぞれ図工科、国語科で研究授業を行いました。平成9年4月1日より「大和市立小・中学校におけるインターネット利用に関する実施要項」が施行となり、校内におけるインターネットを利用した情報の受発信のあり方について全職員による合意形成も行ってきました。

(2) 重点企画

 国際化重点企画:「KIDLINKへの参加」プロジェクト

   KIDLINKという世界的なネットワークの輪に参加して「絵」の交換を中心にした交流を展開した。これは、英語--スペイン語--ポルトガル語--日本語という、それぞれ違った言葉を使っている子ども達がお互いをよりよく理解しあえる道を探る試みでもあった。また、6年3組は、ハワイの六年生との交流を継続してお互いの身近な話題について話しあった。

 高度化教育企画:定点観測データの共有実験への参加

   各校で定点観測型の企画が実施されていますが、情報教育を実践する上で応用できるように観測実施、観測結果のデータ化、データの共有及び共有データの利用を行う目的で 行われた「全国発芽マップ」「一本の木」「お天気共同観測プロジェクト」に参加しました。

 高度化技術企画:高速回線を用いた共同学習実験への参加

   高速回線を用いた共同学習に神応小学校とともに6年生が参加し、「わが町紹介」をWEBやNetMeetingを使い行いました。

(3) 自主企画

  家庭科ティーム・ティーチングにおけるインターネットの可能性を探るために昨年度に引き続き、奈良教育大学家庭科教育学研究室と食物領域にしぼって共同研究を行いました。

○平成9年度の成果と課題

(1) 成果

  ともかくも全職員で本校のホームページの作成に参画することができたことが最大の成果でした。どの学年もホームページの作成に関わることで、内容の構成の仕方、プライバシーの保護の  仕方、関係機関への了解の得方など、どのような点に留意していったらよいかある程度見えてきたようです。自宅でインターネッ トにつなぐ職員も増えました。

  学校だよりやPTAの広報誌でホームページのアドレスを紹介することによって、保護者から電子メールがくるようになりました。6年生の千羽鶴大作戦は、広島市立長束小学校との意見交換という形で発展し、原爆に対しての認識の違いがや平和への願いは同じであることが、子どもたちに認識でき、人との関わりや視野が広がりました。

(2) 課題

  どの学年もホームページの作成は教師があたったので、児童の作品や写真が載っているホームページを児童に見せても自分たちが関わったという実感がほとんどなかったようです。学校全体での合意形成に時間がかかり、本年度のホームページの立ち上げが10月になってしまいました。

  2年生の観察は、随時ホームページに掲載していけば、他の地域・学校との交流もできたのではないかと思われます。当初理科室、学習室、相談室の3カ所に校内ネットワークの拡張を予定していましたが、予算の関係で実現できなかったため、飛躍的な利用拡大には至りませんでした。

  ホームページを一度作成してしまうとなかなか更新することができず、新鮮みが薄れてしまいました。スムーズに更新していけるようなシステムづくりが必要であると思われます。

○新100校プロジェクトに参加して

  本校がインターネットに接続されて3年目を迎えました。100校プロジェクトの初年度は新教育機器部の3名を中心として取り組み始め、2年目には教育課題プロジェクト部の8名の取り組みへと広がってきました。そして新100校プロジェクトに参加した本年度は、校内研究として全職員で取り組むまでに至りました。2月3日には、大和市教育委員会の指導主事を要請し、校内研究の報告会が行われました。保護者の方々の中にも本校ホームページを自宅で見たり、あるいは職場の休憩時間に見たりする方がいて、確実に関心は高まってきています。