高松町立高松小学校

○インターネット及びコンピュータ活用状況

1.教科での活用

 3年

  ・図工科で、キッドピクスを使って自分の思いを自由に表現しマウスの操作に慣れる。

   初めはすぐに時間が経ち、チャイムが鳴っても子ども達はまだやりたかったらしく、なかなか席を立たなかったようだ。その後の数時間で子ども達の上達ぶりは目をみはるようだった。

 4年

  ・算数科「およその数」でドリルソフトを活用する。

  ・算数科シンクリード学習(ドリル)で計算練習をする。いずれもドリル学習だが、教室でノートで計算することが苦手な子どもも楽しみながら、次の問題に挑戦する姿がみられた。

 5年

 <社会科>

  ・京都で脱サラをされて有機農業を営まれているAさんのHPから、有機農業野菜を作る苦労や努力、そして現実のきびしさを知り、学級で話し合う。その後感想をメールで送る。

  ・自動車工業で製造過程を確認したりや疑問点はっきりさせるためをサーチエンジンで検索した。また地元輪島塗に関する資料を検索し、まずはその美しさもさることながら、高額なのに驚いた。

  ・その後、実際に輪島塗の工程を見学し、スクールカードでまとめたのだが、教師の予想以上にきれいなお椀やついたてを描きあげていた。

 <理科>

  ・「天気の変化」で気象衛星ひまわりの画像を児童に紹介し天気の変化を具体的に捉える資料とする。

 6年

  ・理科で星の動きをシュミレーションで体験する。

  ・社会科「新しい世の中」で黒船の画像や明治維新に関する資料を検索する。

2.他領域での活用

 ・6年生児童が宿泊活動で友達になった金沢市三和小学校の児童と自己紹介や近況報告などをメールでやりとりしながら交流をつづけている。

 ・高松町社会科資料作成委員会で弥生時代の郷土の史跡、「西山遺跡」に関するデータを作成し、HPにアップする。

3.重点企画

 ・毎年必ずといって流行するインフルエンザ、その猛威は死さえも招く。本校は今年も学級、学年閉鎖が発生した。そこで、何等かの予防と対策の資料にならないかと、欠席、罹患者の人数、保健室での顕著な症状を載せた「風邪マップ」を作成しようと考えた。

  養護教諭と連携を密にしながら、他校にも呼びかけ「風邪ストップ」の防波堤にならないかと考えたが一気にやってきて思いっきり暴れて去っていく台風のようにその勢いを止めることはできなかった。単にデータの提供に過ぎなかったのかなという思いは残る。養護教諭が1月中旬から病休を余儀なくされた点はあるにしても何が足りなかったのか。インターネットがインフルエンザに立ち向かえるなどとは思っていないが課題を明確にしながら次年度に生かしていきたい。

○平成9年度の成果と課題

<活用方法>

  主に社会科や理科での調べ学習で資料検索として活用した。教師の資料提示も各学年でよく見られた。児童も調べ作業の1つとして検索に使っていた。さらに、発展学習などでに家から取り込んできた画像などを授業で紹介する児童も見られた。

<教育効果>

  職員室に児童が自由に使えるコンピュータが1台ある。本プロジェクト発足当時から休み時間ごとに列ができるくらい使っていた。楽しそうにサーフインしていてもそこには緊張の表情が見られた。(職員室とういうこともある)最近の様子からはそれが感じられない。インターネットと自分との距離が無くなってきたのだろうか。気軽に身近な道具を扱っているという表情が感じ取られる。

  インターネットで得た情報を自分達で加工し、発信する。これは、教室という枠を取り払った新学習形態なのだと今更ながら思う。児童という雛がいる教室、この殻を外からつついて穴をあけてくれた親鳥がインターネット。児童は無限に広がる情報の中から、自分のニーズにあったものを選択する。その一連の活動に平行して存在する児童の思いが更なる活動への意欲へとつながっていくのではないだろうか。

<技術的課題>

  やはり、トラブル発生時への対応である。頼みの綱がSEさんになるのだろうが、私自身も対応できうる範囲をできるだけ広げるべく努力をしなくてはいけない。

  さらに、移動とのからみもあってできるだけ多くトラブルに対応できる人数を確保しなければならないと感じる。わかりやすく言えば後継者問題ということになるが、将来を見通した組織作りを行っていく必要があるのではないだろうか。

○新100校プロジェクトに参加して

  冒頭での利用状況の中でコンピュータの一般的な活用例も記述した。インターネットの実践ではないということでお叱りを受けるかもしれない。例えばドリルソフトの活用。コンピュータを使う事に足踏みをしていた先生が「まずやってみようか。」ということでコンピュータ室に足を運び四苦八苦の末、子ども達と一緒に計算練習をしていました。大げさかもしれませんがこれは前進と思うのです。今後は職員の動機づけをどのように図っていくかが大きなポイントになると考えています。

  一年間を振り返れば重点企画が不十分であったこと。そして発信が少なかったことなど反省ばかりが先に立ってしまう。来年度はインターネットの活用が子ども達にとって多くの喜びとなるような実践を構築していきたい。