大分県立津久見高等学校

○インターネット利用状況

 ・実践項目1

   課題研究

    授業実践の一環として3学年の課題研究のテーマにインターネットを選び、研究を継続

 ・実践項目2

   学校開放講座(中級) LANの構築等

    地域に開かれた学校づくりを目指し、学校資産を活用した講座を開催

 ・実践項目3

   学校開放講座(初級) オフィスソフトの扱い、インターネットアクセス方法等

    地域に開かれた学校づくりを目指し、学校資産を活用した講座を開催

 ・実践項目4

   韓国への修学旅行(文集)のホームページの作成

    国際交流の一環として初めての海外旅行を行い、その文集をホームページ化

 ・実践項目5

   産業教育フェアへの参加

    文化祭ホームページの作成

 ・実践項目6

   プレ国民文化祭 マルチメディア音と光フェスティバル「竹」に関するテーマ作品に応募

 ・実践項目7

   生徒成果発表大会

    自動車部が取り組んでいるソーラーカーの発表資料をホームページ化

 ・実践項目8

   アメリカの学校との交流

    アメリカミネソタ州WinonaSeniorHighSchoolと生徒のメール交換

 ・実践項目9

   九州地区工業教育研究協議会(情報系分科会)佐賀大会での発表

    インターネットを使った本校の課題研究の取り組みを紹介

 ・実践項目10

   ネットワーク環境を利用した木材の平衡含水率試験

    平成7年度から継続中の自主企画への参加

 ・実践項目11

   重点企画高度化技術企画)への参加

    ネットワーク上の教育用ソフトウェアの共同作成と利用に関する調査

 ・実践項目12

   バーチャルクラスルーム

    工業系4校課題研究(Javaによるプログラミング教室

 ・実践項目13

   同窓会のページの作成

    創立60周年に向けての同窓会ページの作成

○平成9年度の成果と課題

 ・活用方法

   生徒側から見た活用 課題研究で必要な資料を全てインターネット上で収集できた

   教師側から見た活用 教材のプリントをインターネットのブラウザを使って収集、印刷することで技術に追いついていけない教科書の代替が可能になってきた

 ・教育効果

   自己解決能力の育成、情報活用能力の育成、プレゼンテーション技術の習得

   コミュニケーション能力の習得

 ・技術的課題

   回線スピードの面で一斉授業が難しい

   また、スピードを必要とするプラグインなどのソフトウェアが使用できない

 ・リテラシー

   情報過多の中からの有益な情報、良質の情報、最新技術の情報の効率的な収集

○新100校プロジェクトに参加して

  九州地区工業教育研究協議会佐賀大会の情報分科会では、8つのテーマの内5つまでがインターネットに関するものであった。まさにインターネットがブームであることを感じずにはいられなかった。そのうち、本校が発表した内容は、課題研究を使った生徒の作品とその感想からなるもので、質問事項も多く、またかなり余裕を持って作っておいた資料は、帰りにはなくなってしまうほどの関心ぶりであった。

  このことで、学校教育にインターネットを導入する方法を誰もが手探りの状態であることを実感した。

  100校プロジェクトの時代から通算して3年間で、本校ではインターネットを導入することで劇的な変革があった。インターネットが距離や空間を越え、ヒューマンネットワークを作り出すことで、校内のみならず多くの方々との交流を持つことができる点はなによりの収穫である。

  遠く離れた生徒同士の共同研究。疑問点を他の学校の先生に聞く。顔も合わせたことのない、県外や海外の仲間と電子メールを交換し、共同のホームページを作る。

  その他、学校という閉じた社会に留まらず、距離や空間を越えて、現実に自分たちが生活している大海のような社会との繋がりを持った真の生きた教材を通して、今まさに生まれて来ようとしている新しい情報をいち早く収集、利用することができる。今まで、マスメディアでしか行えなかった出版などの情報発信さえできるようになった。

  インターネットを活用した課題研究の醍醐味は生徒とともに勉強していくことである。課題研究の発表会ではまさに自分の道具としてインターネットを使いこなして立派に発表する生徒達を見ると、これらの取り組みが正しいことであることを再認識した。