5.35 「生徒会の輪」プロジェクト
                 茨城県笠間市立笠間中学校 市毛 正明
 
5.35.1 概要
 

 (1)ねらい

 (2)ネットワークの活用場面

 (3)企画の対象

   学年 全学年対象
   教科 生徒会活動

5.35.2 実施

 (1)日程

     平成9年7月9日 「生徒会の輪」プロジェクト参加への呼びかけ
                       (メーリングリスト akinotano)
       7月   「生徒会の輪」プロジェクトホームページを作成
       7月   ニュースグループ「seitokai.stu.japan,seitokai,test」を設定 (news.edu.ipa.go.jp上)
      10月   生徒会本部役員からの文化祭についてのアイディア募集
                       (メーリングリスト akinotano)
      12月   「生徒会の輪」プロジェクト参加への呼びかけ(2回目)
                        (メーリングリスト aimiteno)
       1月   「生徒会の輪」プロジェクト参加への呼びかけ(3回目)
                       (メーリングリスト akinotano)
       2月   テレビ会議による交流

   (2)参加校  

   (3)内容

 

5.35.3 効果と課題

   (1)効果  

   (生徒の感想)

  • 生徒会活動にインターネットを取り入れたことで,活動の幅が大きく広がったと思う。せっかくたくさんの情報を集めたにもかかわらず「文化祭」を実現できなかったのが残念だった。今後もインターネットを使って他校との交流を深め,僕たちが実現できなかった「文化祭」を後輩に実現してもらいたい。
  • インターネットを通した生徒会交流の目的は「各学校が行っている文化祭の様子を知り,自分たちの活動につなげ,最終的には文化祭を行う」ということだった。最終的な目標は果たせなかったが,自分たちの学校以外の活動を知ることができ,これからの活動にプラスになることが多かった。
  • インターネットを利用することで自分たちの見聞がとても広がった。普段は全国各地にはとても行けないが,インターネットによって他の中学校の様子を知ることができ,自然に交流できているような気がした。また,電子メールがまだ知らない学校から届くというのも楽しみだった。やはり,一番印象に残っているのは自分たちが望めばほとんどの情報が手に入ることであり,インターネットは便利なものだとつくづく思った。これからもインターネットを活用し,他校との交流を深めていってもらいたい。
  • 本校もさることながら,全国の中学校ではインターネットのアピール度が強いと思った。いろいろな情報を親切に教えていただいた仙台1中の生徒会のみなさん。その情報で私たちは生徒会活動の在り方というのを学んだ。今後の活動にいただいた情報を生かしていきたいと思う。
  • 他の中学校とのメールを通して考えを交わしたり,行事・学校の特色などの情報交換ができてよかった。
  • 僕たちは徳島県の中学校と情報交換をしましたが,とてもよかったと思う。お互いに自分たちの学校にはない企画なども知ることができてとても役立った。また,生徒会活動でインターネットを利用した交流をできたことを誇りに思う。

     以上のように,今回参加した生徒会本部役員の生徒たちはそれぞれにインターネットの活用によって,活動範囲が広がったこと,学校外の情報が得られたこと,創造性の幅が広がったこと,自主性が育まれたことなどを上げており,生徒会活動の活性化につながったものと思われる。

      (2)課題

     当初はニュースグループでの意見交換を計画していたが,ニュースグループの読み込みに時間がかかることと記事を書くのに手間がかかるということで断念してしまった。電子メールの方が手軽に利用しやすいことと各学校でも電子メールのやりとりが主流であることから電子メールでの交流に切り替えた。今後も電子メールの交流が盛んになるものと思われる。
     今回は生徒会役員の主体性に任せるということで国内に交流相手を絞ったが,生徒たちの希望として海外との交流も出ている。
     また,回線速度がデジタル回線になったため,テレビ会議の交流がスムーズにできるものと考えていたが,マシンの性能に大きく依存するため,手間取ってしまった。今後の交流は文字情報の伝達のみでなく,映像や音声の情報交換も必須になってくるものと思われる。
     本校が中心となって「生徒会の輪」プロジェクトを進めてきたが,実質的には活発な交流はまだまだといったところである。生徒会本部役員の活動時間を十分に確保し,本部役員だけでなく生徒会活動全般に広げた活動をめざし,視点を定めた意見交換などをすることが今後の課題といえる。