平成10年度 新100校プロジェクト実施報告
東京都港区立神応小学校
1、インターネットの利用状況(実施項目と概要)
神応小学校では、次の点に関してネットワークを活用した。
(1)「しんのう子どもネットワーク」(神応小学校ホームページ)の充実 |
神応小学校では、自校のホームページ「しんのう子どもネットワーク」を継続し |
本年度も次のようなページでできるだけ内容の充実をはかってきた。 |
○ フランスビズ小学校との交流(3年生) (新100校プロジェクト自主企画) |
○「世界の樹」プロジェクトの参加(6年生) (文部省日本人学校プロジェクト) |
・カイロ・クアラルンプール・サンホセ日本人学校と交流学習 |
○「世界の樹」プロジェクトの参加(インターネットクラブ) |
(文部省日本人学校プロジェクト) |
・学校周辺の植物紹介や木に関する調査など |
○ 「子どもの輪」神応ニュース(6年生) |
・6年生が記事を担当し、日々の生活を発進。自分でホームページを作成。 |
○ 「教室の輪」各学年・教科の実践紹介 |
・各学級.教科でのインターネットの活用として次項に記載 |
○ 「大きな輪」学習に使えるリンク集 |
・教材に直接関わる内容や調べ学習に役立つ内容のホームページ、小学生が関心 |
を持つような身近なホームページのリンクを集めたページである。 |
昨年度の内容に補足を加え、さらに充実した児童のためのコーナーになった。 |
(2)各学級・教科でのインターネット活用 |
○社会科・国語科・理科・生活科などの調べ学習で、ホームページをプリントアウトして活用 |
(1年、3年、4年、5年、6年、音楽) |
・公園しらべ、虫しらべ、お正月の遊びしらべ など (1年、生活科) |
・ヤドカリの生態しらべ など (3年、国語科) |
・いろいろな土地のくらしの様子 など (4年、社会科) |
・各地の産業や伝統工業などの参考資料集め など (5年、社会科) |
・国会のしくみや世界各国のくらしの様子調べ等の参考資料集めなど (6年、社会科) |
○高学年の共同学習で、各自の課題に即したホームページを活用(4.5.6年) |
○各校の取り組み等に関してメールで情報交換(各教員) |
○不思議缶応援隊とのメール交換(6年生) |
・不思議に思ったこと・知りたいと思ったことなど大学生とメール交換しながら疑問解決 |
(3)インターネットを通じた交流の主なもの |
ア 海外の小学校との交流(新100校プロジェクト自主企画) |
○フランスのビズ小学校との絵・お手紙・絵本の交換等の交流の継続 |
○インターネットギャラリーの可能性を追及 |
イ 日本人学校との交流 |
○「世界の樹」プロジェクトを通しての情報交換や交流 |
2、成果と課題 |
各教室から自由にインターネットにアクセスできることにより、児童は必要に応じて |
様々な場面で気軽にホームページを利用している。 |
各々の児童が、各々の必要に応じて、必要なホームページにアクセスして取り出す |
情報や、交流学習で得たデータは、与えられたただのデータではなく、自ら求めた貴 |
重な価値のあるもので、その瞬間に、児童にとって命のあるものにかわる。児童はそ |
れらを活用することにより、自分で考え、考えをより深め、さらなる疑問に突き当た |
りながら、学びを深めていく。 |
それらの体験は、教科書を通してのみの学習の仕方とは異なる。 |
インターネットを利用しての様々な活動経験は、問題を自分にとって、より身近な |
ものとして捉えることができるような児童を育てていこうとしている本校の取り組み |
の中で、大きく生かされた。 |
また、ネットワークを通じて空間を超えた活動もすることができた。 |
海外で生活している日本人、ビズ小学校の子どもたちとの交流を通して、児童はそ |
れぞれ気候や、文化の違いを感じることができた。それは、お互いの国を思いやる気 |
持ちに、また、自国を想う気持ちに、つながっていった。 |
総合的な学習が始まろうとしている今日、「子どもたちにどんな力をつけさせたい |
のか」、「それは、子どもたちにちとってどんな意味もを持つのか」など、子どもた |
ちを見据えた活動の充実が、これからは必要になってくる。 |
教師はどうあるべきなのか、どのように子どもたちと関わっていくのか、その時に |
何をどう使えばより効果があるのかを考えていかなければならない時にきている。 |
インターネット・コンピュータを含め、教師の在り方など、これからも探っていかなけ |
ればならない。 |
子どもたちを支える学習環境の構築や整備も必要である。ネットワークの面からい |
えばサーバを管理できる人間の必要性を強く感じる。このことは、今後、ネットワーク |
の学習を進め、深めるある意味において、キーポイントになるのではないかと考える。 |
3、新100校プロジェクトに参加して |
100校プロジェクトから参加させていただいた4年間で、本校の子どもたちには、 |
学習の中の一つの道具として、インターネットが定着してきた。 |
初めは遠巻きに見ていた職員も、今では、インターネットを積極的に教材研究に活 |
用したり、授業に使ったりするようになってきた。大人側も、日常化・定着化がはか |
られてきている。 |
子供たちは、教科書とノートだけではなく、必要に応じて様々なものを使い分け |
て、学習に生かす事ができるようになってきている。それは、子供たちの中に、とて |
も大きな財産として残された。この4年間を通して、子どもたちの視野は確実に広が |
ってきている。今後も実践を積み上げ、さらに充実した活動をしていきたい。 |
子供たちや私達教員にとって、素晴しいチャンスを与えていただけたことに感謝し |
ている。
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