新100校プロジェクト   平成10年度実践報告書


           輪之内町立大藪小学校


1,インターネットの利用状況

(1)たのしむ(親しむ)

休み時間,放課後などの時間に自由にインターネットを利用。
校内ネットワーク内で学級のホームページを見たり,インターネット上でできるゲームを行ったりする。
社会見学などの行事と関連する情報探し出す学習。

(2)つくる(情報の発信)

【低学年】想像したこと,お話,クイズなどを絵で表現。
【中学年】学習した内容や発展した内容を絵や文章,表,グラフ,写真などで表現。 絵の表現ではコンピュータの特性を生かすようにした。つまり,コピー,縮小拡大,タイル塗りつぶしなどの特性を生かした絵を描いた。 文章つくりでは,文の修正,付け足しなどの機能を使い,文字入力では漢字変換の方法及び,かな入力とローマ字入力を体験した。また,罫線を使い文章中に表を作った。 表やグラフの作成にあたっては,数学などの教科で学習内容に準じて指導した。デジタルカメラやスキャナーなどの画像は教師の援助のもとに必要に応じて利用した。
【高学年】内容は学習したことを中心に自分で設定したテーマに基づいた内容を表現。 操作によりなれるとともに,デジタルカメラやスキャナーの画像取り込み,利用を自分たちの手で行い,自分の思いを豊かに表現した。文章や表,グラフ,写真などの表現方法を使う際には,自分のもっている情報を整理し,自分なりに表現方法を工夫。

実践
2年生 国語  レオ=レオニ作のお話「スイミー」の続き話を作った。タイル機能,コピー機能などのコンピュータの機能を生かして,手で描くよりの早く仕上げることができた。
3年生 算数 算数 めいろ遊び コンピュータのタイル機能を,消去機能を用いて迷路を作った。
4年生 総合的な学習 私たちの町 輪之内町 輪中 水防訓練の様子,農具の研究,排水機場,水屋などの見学を通してふるさとについて調べたことをコンピュータで表現した。
5年生 総合的な学習 「リサイクル」をテーマに,地域素材を生かして,環境教育について学習。その体験をコンピュータで表現した。
6年生 総合的な学習 「学級の宝物 修学旅行」 修学旅行での調べ学習,体験を文章やデジタル画像を用いて表現した。ネットワークを通して,いろいろな人に伝えることができるように表現の方法を工夫した。

(3)しらべる (情報の収集)

【中学年】学習に関連する事柄をプリントなどの書き込みながら調べた。そして,自分の興味のあることを印刷し,感想を書くなどして「しらべた」ことをまとめた。
【高学年】「・・についてしらべたい」というある程度の課題意識をもって,調べた。インターネットなどで調べる場合には児童用のリンク集から選び出した。また,「しらべた」ことを,一枚新聞などにまとめた。 

実践
3年生 理科 「はじめての豆電球」を見る。
4年生 国語 キョウリュウについて調べる。
5年生 理科 気象情報廃品回収について調べる。
    家庭 栄養素,野菜サラダを調べる。
    社会 水産業について調べる。
6年生 理科 人の体について調べる。     
    家庭 米,みそについて調べる。  

(4)つたえる(情報の伝達,コミュニケーション)

【低学年】手紙,小グループでの話し合い,発表会,1,2年の交流会などで,コンピュータで表現したことを,つたえた。
【中学年】徐々にネットワーク上のコミュニケーションを使っていく。メールごっこなどの模擬的な活動を通して,コミュニケーションの意義を理解した。
【高学年】Eメール,校内メール,TV会議,ネットワーク上のコミュニケーションツールを一人一人が使う機会を多くしていった。

実践
1年生 生活科 「むしとあそぼう」 虫と遊んだ体験をもとに,虫のお話つくりやクイズつくりをする。グループ毎に問題を出し合ったり,校内ネットを使って,お互いの出した問題を見合うことでコミュニケーションをした。
3年生 「ふるさとの町 イオンタウン探検」 地域の商店を見学。そこでインタビューしたり,見てきたことを表現。ネットワークを通して,お互いの作品を見合うようにした。このことで,コミュニケーションの楽しさがわかった。
4年生 「TV会議」 遠隔共同学習情報交流 北海道,新潟,宮崎県の小学校とふるさとの特色について交流した。お互いの地域の特色を発表したり,他地域の様子について質問したりすることにより,プレゼンテーションの効果的な方法についての理解が深まり,写真やグラフなどの情報を用いると分かりやすくなることなどが実感できた。
5年生 「TV会議」 宿泊活動との関連を図り,TV会議システムを利用した。宿泊先の先生との交流。同じ日に宿泊する他の学校の子との交流。宿泊学習当日には,宿泊先からTV会議システムで親との交流を行った。

2,平成10年度の成果と課題

【成果】  インターネットの活用場面を大きく「つくる」「しらべる」「つたえる」ととらえ,バランスよく指導することができた。また,インターネットを積極的に教科の学習の中で関連させて指導してきた。このことにより,児童が自然にインターネットにふれ,それを活用できるようになった。
【課題】  総合的な学習における,学び方や課題解決学習と情報教育やインターネットは別個にあるべきものではない。総合的な学習の中にインターネットの利用をどう関わらせ,どう取り込んでいくかを研究する必要がある。 また,インターネットの機能の一つとしてのコミュニケーションは,内容を読みとり意味を考えること,相手の立場にたつこと,文章で思いや考えを表現する力などのいろいろな力が必要になる。そうした意味での総合的な力を育成していくことが大切である。

3,新100校プロジェクトに参加して  

新100校プロジェクトに参加しているという自覚し,インターネットを積極的に活用し,児童の学習に役立てていった。


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1999.2.10.
輪之内町立大薮小学校