土庄町立土庄中学校

新100校プロジェクト 平成10年度実施報告 


○インターネット利用状況

(1)インターネットの検索機能を使った調べ学習
   インターネットの検索機能を使って,学習に関係あるホームページを探し,その中か
  ら学習に必要な情報を選び出すようにしています。これらの情報をもとに調べ学習を進
  めています。
   例えば,社会科の学習では,地理分野で学習したい地域のホームページを検索するこ
  とによって地域の情報を集め,学習に役立てています。検索し,学習した内容はノート
  にまとめたり,たがいに発表したりしています。
   また,理科の学習では,選択理科での調べ学習としてインターネットを使っていろい
  ろな情報収集をしようとしています。生徒が決めた学習課題についてインターネットの
  検索機能を使って調べている。エルニーニョ現象や地球温暖化やオゾン層の破壊など環
  境教育で調べ学習をしています。

(2)GLOBEプログラムへの参加
   平成7年度から継続して取り組んでいることで,GLOBEプログラムに参加してま
  す。このプログラムは,アメリカのNASAにあるGLOBE本部が中心となって行わ
  れているものです。世界中の地域の気象観測や生物調査を生徒の手で行い,それで得た
  データを専門家が分析し,その結果をインターネット上で広く提供しようというもので
  す。世界各国でたくさんの学校や機関が参加しています。詳しくはここをクリックして
  ください。
   生徒の希望者と理科の教員が協力して,最高気温や最低気温,雲量,雨量などいろい
  ろな気象観測を行ったりしています。それらのデータは,コンピュータ部員の協力でイ
  ンターネットを通して,GLOBE本部に送信しています。GLOBE本部では世界中
  から送られてきたデータをインターネット上で公開しているので,これらのデータを本
  校も利用して,環境教育に役立てています。

(3)酸性雨プロジェクトへの参加
   酸性雨の観測を科学部が行っています。雨が降るとその雨水の酸性度を測定していま
  す。その測定結果は,インターネットを使って送信しています。他の地域の酸性雨の状
  況も得られるので,自分たちの地域に降った雨の酸性度と他の地域のそれを比べること
  ができ,興味深く観測を続けています。

(4)電子メールを使っての交流
   本校の教員と海外の日本人学校の教員が電子メールを使って交流を深めています。
  これらの交流の中で海外の情報を収集しています。インドネシアの日本人学校の教員か
  らの情報を社会科の授業に使ったこともありました。
   また,一部の生徒や教員は,いろいろな相手と電子メールを使って交流をしています。
   
(5)ホームページを作成しての情報発信
   学校の紹介などをのせたホームページを作成して,情報発信をしています。その中に
  は,学校の紹介以外にも,生徒の作品や学級のページ,方言のコーナーなどをのせてい
  ます。ALTの協力を得て英語版のホームページも開設しています。
   教師の中には,自分ホームページを作成している教師も何人かいます。


○平成10年度の成果と課題


(1)インターネットを使える環境の整備
   現在,インターネットのサーバー機が2台とクライアント機が49台あります。今年
  度の8月に,新しいコンピュータが導入されました。クライアント機は,コンピュータ
  室に45台,職員室の横の放送室に4台設置されています。
   これらのコンピュータは,社会科や選択理科などの授業をはじめ,学級パソコンの時
  間,放課後の部活動で生徒が使える状況になっています。
   放送室のコンピュータは,職員に活用されており,いろいろなホームページを検索し
  て授業の資料を作成したり,電子メールでいろいろな人々と交流するのに使われたりし
  ています。

(2)授業での教育効果
   課題学習などで,自分の課題について自分で調べる学習をするときに,インターネッ
  トの検索機能が役に立ちました。そして,自分の調べたいことがその場で画面上に表れ
  てくるので,学習意欲が向上し,自分から積極的に学ぼうとする姿勢が見られました。

(3)リテラシーの向上
   生徒も教員のインターネットを使う機会が,ハードの整備が進むにつれて増えてきま
  した。そのため,コンピュータを使ってみたり,インターネットでホームページを開い
  てみたりする機会が増え,リテラシーが向上してきたようです。インターネットでホー
  ムページを開いてみるだけでなく,自分のホームページを開設する教員までいます。
   また,電子メールを使える教員が増え,さまざまな人々と電子メールでやりとりをし
  ている姿を見るようになりました。
   生徒や教員のコンピュータやインターネットに対する関心も少しずつ高まり,いろい
  ろな使い方がされるようになってきました。

(4)システム管理の問題
   システム管理をできる教員が少ないことが課題です。現状では,教員がシステムを管
  理するのが非常に困難な状況にあります。インターネットを使える教員はずいぶん増え
  てきていますが,システム管理となると事情が違いほとんどいないのが現状です。シス
  テム管理ができる人材の育成が重要でないかと思われます。


○新100校プロジェクトに参加して
  
  インターネットを活用していろいろなプロジェクトなど参加したり,授業や部活動など
 でインターネットを使ったりしてきました。そのなかで,生徒にとっては,楽しい活動や
 意欲的な学習ができたのではないかと思います。また,教員にとっては,インターネット
 が,資料収集の新しい手段として活用できることがわかったり,電子メールを使った新し
 い情報交換の方法を知ることができたりして有意義でありました。
  これらの体験を生かしてさらによい活用方法を研究していきたいと思います。



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