新100校プロジェクト 平成10年度 実施状況報告書

                      清水国際中学校 清水国際高等学校   

はじめに

みなさん、こんにちは。このホームページを訪れていただき、本校の1年間のインタネット利用状況をお読みいただけることをうれしく思います。本年度は本校のインターネット利用環境にとって大きな変動の年となった。4年前に100校プロジェクトインターネット利用環境提供事業に応募し、供与を受けた機器だけで何ができるかをテーマに実践活動を3年半にわたって展開してきた。7月末に、回線をOCNエコノミーラインに移動した。この接続を機会に校内ランの構築、オンライン・マシンの増設などがあった。

. インターネットの利用状況

  1. インターネット利用環境の変更
  2.  OCNエコノミーライン移行前の利用環境は、供与の64KB専用線、Fujitsu S-4/5 サーバ,クライアント(FujitsuTownsU) 1台、自主接続クライアント1 ( パーツ組み立て品 )であった。7月末にOCNエコノミーライン128KB, サーバ(NT Server,クライアント(事務局1台、校長室1台、パソコン室8台(Degital PC-5000/17型モニター),これまで利用していたパソコン1台、合計11台をオンライン接続した。

  3. 校内インターネット利用を推進する情報教育推進委員会が設置

学校長、教頭をはじめ、各教科、委員会から選ばれた11名で情報教育推進委員会を構成。コンピュータの利用形態が大きく変化し、目で見て、耳で聞き、自分で作り、発信するものになっている。これに対応するために、互いに教え合う機運を作っていくことを目的としてスタートした。

 *テーマ コンピュータ室の利用、インターネット利用、情報基礎などの検討。

    修会が開催され、2学期末には、全職員がインターネットWEBの閲覧がで   

    きるようになった。生徒希望者へは、夏休みを利用、「ホームページ制作基    

    礎講座」を開催、第1期生の作品が公開された。 

 3)インターネットの利用状況

  教員および授業での利用の他に、昼休み・放課後も、指導教員がつけばという条件で一般生徒に、利用きるようにした。生徒は、進学、下宿探し、趣味、各種の検索などに利用している。放課後6時過ぎまで利用予約が満杯の状況である。インターネットを授業でどのように利するか、学校のPR用ホームページ作りはこれからの課題である。

2. 平成10年度の成果と課題

 インターネットの校内利用環境が変わり、これまでの100校プロジェクト研究活動優先から、校内利用優先へと移行、職員研修、新しい器機について学習などに追われ、新100

校プロジェクトの研究活動は、縮小しなければならなかったが。つぎのような活動をした。

1)活動内容のアウトラインと成果

A) 重点企画への取り組み

 a) 重点企画「全国発芽MAPへの参加」 

   昨年度に継続して、ケナフの鉢植え栽培をした。同じ土壌で連作したとき2年目に

  成長が極端に悪くなる連作障害がでることを見つけた。宮崎大学付属小学校提案のイ   

  ンターネットを利用した書籍「ケナフ」の共同編集に教師、生徒が共に参加した。

b) 重点企画「KIDLINK」への参加

  KIDLINK IRC上でのチャットを通していろいろな人ひとたちと友だちになった。    

  アメリカ・Arkansas州の小学校と綿の共同栽培計画を立案、種まき、成長記録画像     

  交換、収穫、綿を利用した手芸品作りなど楽しい国際交流プログラムを展開した。

  植物の共同栽培なら言葉を使わないでもデジタルカメラ画像だけで、楽しい交流が

   できることを学んだ。

B) 自主企画(CEC支援)

  1. 「インターネット上のバーチャル教室」(昨年度からの継続交流)

 本校、中学正課クラブ活動「地球クラブ」とフランス・パリの美術学校(小学生)を結び17か月間にわたる交流ドキュメントである。清水市三保に伝わる「羽衣伝説」とここに建立された、フランス人、ジュグラリス・エレーヌを題材にしたものである。羽衣伝説を俳句、画像、音楽で綴る企画であった。500を超える日本から送られたメール・画像・音声ファイルとフランス側の生徒のファイルがミックスされて一つの作品になった。この交流の成果がフランスの生徒たちに手でまとめられ、パリに新築された、「House of Japan Culture」のステージでプレゼンテーションが行われた。

 b) 「100校プロジェクトの成果を地域に還元する実践活」

地域の小学生(3年〜6年)22名を対象に、平成106月〜11年1月の土曜休日

9時〜11時)を利用して、本校パソコン室で13回にわたる「インターネット・ホームページ基礎講座」を開講した。はじめてパソコンに触れる生徒が大部分であり、作業は困難を極めたが、受講生全員が各自のホームページを完成した。いま、インターネット上での公開準備を進めている。

c) その他の活動

世界の300校が参加、3か国が1チームを編成してWEBを共同編集する国際コンテスト「AT & Jens Virtual Class Room on the NET」に参加している。

3. 新100校プロジェクトに参加して

 本校の100校プロジェクト応募テーマは、「中学正課クラブ活動、地球クラブでのインターネットを利用した国際交流活動」であり、画像を通して交流する、「Communication for picture」であった。言葉を使用しないでも、結構、楽しい國際交流を展開することができた。ささやかではあるが、それなりの成果をあげることができた。4年前に比較して、器機、ソフト類の利用は確かに容易になった。しかしながら、どのようにして國際交流相手を見つけるかという問題は、これからの課題として残される。


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