新100校プロジェクト 平成10年度実施報告

兵庫県立兵庫工業高等学校


1.インターネット利用状況

本年度の状況

 本年度、本校では、校内ネットワークシステムの更新を行った。従前のシステムでは、インターネットは、新100校プロジェクトの1回線しか利用できない状態であったが、システムの入れ替えで、約200台のコンピュータがインターネット接続できる状況にする予定である。メールサーバを独自に構築したが、1月末現在、原因不明のトラブルのため、メール機能及び本校のWebは正常に機能していない。システムの更新のため、約5ヶ月の間インターネットは正常に利用できなかったが、イントラネット系は機能しており、またWebの閲覧機能だけは確保し、活動した。

生徒の状況

 本校は、神戸市内にあり地域の特徴(震災の経験より)として、比較的「インターネット」に接する機会が多い。そのため、ほとんどの生徒が中学までに「インターネット」を体験しており、あるクラスでは、10名以上の者が既に独自のホームページを運営している。こうした、状況のもとでは、インターネットの使い方やインターネットの機能についての学習よりも、ネットワークのモラルや活用事例について指導することが重要であると考える。

教育での利用

 ・ネットワークの構築

 本校が工業高校であることから、インターネットの操作よりも、ネットワークの構築、システム設計に重点を置いた教育を行っている。コンピュータの組み立て、ソフトウエアのインストール、ネットワークの接続、接続機器の設定といった内容を、実習を含めた形で実施している。

 ・情報検索としての利用

 「課題研究」等で必要な情報を得るのに利用している。

 ・情報表現としての利用

 生徒にホームページを作らせ、校内イントラネット上に載せ、生徒の表現力の教育として利用している。

職員の利用

 校内のサーバを活用したファイル共有や,ネットワークアプリケーションの運用を行っている。セキュリティの問題もあるので、校内のサーバには個人情報は入れないことを原則として活用している。また、Webの閲覧など情報検索として活用している。

地域との交流

 本校では、コミニィティカレッジを実施しており、地域の方にコンピュータの使い方やネットワークについての講習を行っている。

 

2.平成10年度の成果と課題

活用方法

 生徒の状況より、インターネットの操作については授業で取り上げる必要がないと考え、道具としてインタネットを活用する方向で考え教育してきた。本年度は、特殊事情によりWebの検索等の活用のみであった。

教育効果

 インターネットを道具として考えた場合、インターネットそのものよりも中身の方での効果が期待できた。具体的には「コンピュータの歴史」についてのテーマで生徒に検索をさせたところ、「タイガー計算機」に関心を持ち、その当時の歴史的背景や価格などについて発展的に調べ、改めて現在の状況を認識したというような例が生まれている。

課題

 本校の場合は、たまたたま、担当者が転勤するということが重なり、100校プロジェクトとしての活動の継続性がはかれなかった。そのため、組織を作ったが、本校のシステム更新と重なり、十分な活動ができなかった。今後は、継続性ある組織運営をしていきたい。

3.新100校プロジェクトに参加して

他の多くの活用事例を知ることが出来て有意義であった。


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