「本校におけるインターネットの教育利用」
北九州市立小森江西小学校
教 諭   古小路 忠生
 
○はじめに
 本校(金久慎一校長)は、児童数227名・全9学級の小学校である。
(1)本校のコンピュータ環境
(2)ホタルの飼育と情報の発信(本校ホームページ「ホタル日誌」)
                 http://www.komorienishi-es.moji.kitakyushu.jp/
1、本校のこれまでの歩み
 平成6年度より、100校プロジェクトに参加するとともに、「情報教育」を研究テーマとして、実践を重ねてきた。
 
     平成6年度 「触れる、親しむ、操作できるコンピュータ」
     平成7年度 「操作する、慣れる、広がるコンピュータ」
     平成8年度 「選択する、考える、追究するコンピュータ」
@児童のコンピュータリテラシー
A教師のコンピュータリテラシー
Bコンピュータ活用のメリット(分析と理論づくり)
                         
課題
@ 児童のパソコン入門期における段階的指導法に対応した、教師の情報活用能力を向上させるための段階的指導法の確立。
Aインターネットが積極的に活用できるような環境整備。  
 
2、本年度の計画
平成9年度 「自ら課題を発見し、追究する授業の創造」
〜子どもの力を引き出す情報教育〜
情報機器活用能力と直接体験との連動をいかに図るか。
「授業」に焦点化
 
    授業目標に到達させるためのパソコンの有効利用のあり方の実践的模索
 
3、実践1「2年1組 臼杵学級 生活科 
              単元 『いとうづゆうえん』(動物園)をたんけんしよう」
(1) 本単元を取り組むための指導
@ブラウザ操作の習熟
 前単元「おもちゃをつくってあそぼう」・・・ホームページ形式案内板
Aホームページ検索の意識
(2)「いとうづゆうえんをたんけんしよう」

 
 
(3)探検後、動物への関心の高まり
 探検の様子を「探検レポート」としてまとめる活動。         
       
        動物に関する様々な疑問・質問
       
解決方法

【家の人に聞く】【図鑑で調べる】【手紙】【電話】
その中の一つとして、【E-MAIL】を教える。
・滋賀県大津市立平野小学校「全国おたずねメール」
・愛知県豊橋総合動植物公園 質問コーナー
 
 
(4)まとめ
 現在各グループが思いを込めてレポートにまとめている最中である。完成すれば、本校のホームページに載せ、多くの方に見ていただきたいと思っている。
 
 
4、実践2「4年2組 中井学級 単元 方言劇づくりをしよう」
(1)方言への関心。
 本の読み聞かせをよくしているこの学級では、独特の語り口で表現されているお話・各地方の民話を好む傾向が強い。また、1学期の学習「吉四六物語」で、すでに「方言」について興味を持つ児童が多く、祖父母の話す言葉が話題になることがあった。インターネットも日頃からよく利用しているため、「インターネットで地方の方言が調べられないだろうか?」という声が児童の方からあがった。
 
(2)児童の願い。
 
(3)メールでの協力
 4つのグループの自主的な活動を重視するこの学習で、それぞれ「大阪」「宮崎」「富山」「山梨」の方言を調べるように決まった。
 ・100校プロジェクトのメールリストで、協力の要請

活動をとおして「私の住んでいる地域」に目を向けていく児童。
 
 メールの中に、「方言」と「共通語」を分けて書いてくださる方もいて、それらを見るうちに、「自分の使っている言葉は共通語ではない。方言なんだ。」という意識が生まれてきた。貴重な情報を寄せてくださった多くの方にお礼を言いたい。
 
(4)まとめ
 台本をワープロ。挿し絵をスキャナ。劇の効果音・劇中歌をDTM。と、パソコン室の機器を効果的に活用しながらただいま最後のまとめをしているところである。出来上がりは、ぜひホームページで見てもらいたい。
 
 
5、今後の課題
◎学級ごとに、独自のアイデアによるホームページづくり。
◎職員の日常的なインターネット活用。(情報の収集・交換)
◎E-MAILの授業への活用。
 
○終わりに
 今後は、本校独自ではなく、北九州市内および近郊の学校とのつながりをもっと深めることが大切ではないだろうか。そして、各学校が蓄積している情報を共有できる体制をつくらなくてはいけない。(カリキュラムに応じた児童のためのリンク集や作品集などの共有など)自分の住んでいる地域を見つめ直すため、感動を共感するための道具として、インターネットの役割は大きい。