子供たちはこれから高度情報社会の中で生きていく。
あふれる情報の中から、自分に本当に必要な情報を選択し、主体的に自らの考えを気づきあげていく力を持っていないと、情報に左右され、自分の思いや考えがもてなくなってしまうことは十分に考えられる。従って、いろいろな情報手段や情報ソースに対し、主体的にかかわろうとする姿勢と力を身につけることは自分らしく生きていくためには必要不可欠である。
今までは、私たちが子供たちに提供する情報は限りのあるものであり、一つの結論を導き出すためであることが多かった。しかし、本来子供たちの興味関心は場面を教科の垣根に限定されるものではなく、広がりのあるものである。その広がりに対応するためには私たち自身が広がりを持つようにしなければならないが、それには限りがある。この環境では、自らが情報を探し出し、選択する力を育てるのは難しい。それに対し、今までの実践から交流という場が学習に効果的である可能性が示された。低学年のバス営業所との交流、中学年の病院との交流・インターネットを使った学習等が、一つの方向を示している。学校という枠を広げ、子供たちにより主体的に情報とかかわりを持たせる場面をつくることができるようになってきた。
情報化の進展に伴い、より強く言われてきたことがある。「情報の価値」である。 この点をふまえ、これからは交流とは相手がいることであることを強く意識する必要がある。相手とのかかわり方を考えると発信内容も決まってくる。
以上のことからテーマを設定した。
本年度の取り組み
低学年・・・「体験しよう、インターネット」
を合い言葉にテレビ感覚でネットサーフィンを行っている。
中学年・・・「友達作ろう、インターネット」
他地域の子ども達と知り合い、協働活動に取り組むことによって、交流の楽しさを実感できるように計画し、取り組んでいる。
高学年・・・「教えて、インターネット」
昨年から始まった交流を学習に生かす場面を考え、取り組んでいる。
活動研究の内容
1年
「じぶんののれるふねをつくろう」
2年
「学校ではたらく人のひみつをおしえよう」
4年
「一緒に考えよう」
テレビ電話システムを活用し、交流校と集会をした。
研究の成果
@子ども達の変容
地域の特性に目を向けるようになり、違いに気づくようになってきた。また、一緒に何かを創り出す、協働活動の楽しさを味わった。
A活動の広がり
学校の枠を越えた活動が展開されるようになった。地域の広がりも見られるようになった。
B教師側のリテラシー
パソコンを使った学習より、取り組みやすく、楽しいという利点があった。