慶應義塾大学環境情報学部
教授 苗村 憲司
1.はじめに
・「50年前」からの個人的経験
・慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の経験から
2.インターネット活用の効用
2.1インターネットで何ができるか?
・情報の収集(教師の素材収集、調べ学習、遠隔観測)
・情報の発信(ウェブによる公開)
・情報の交換(電子メールによる連絡、音声・映像会議)
・共同作業、交流(他校との共同学習、地元との交流、国際交流)
・障害のある子どもたちへの支援(音声・文字変換、遠隔授業等)
・自主学習(CAIソフトの活用、ボランティア指導者の支援)
・仮想体験学習(電子商取引、子ども議会等)
2.2インターネットで何を変えるか?
・子どもたち:新しい時代に役立つ能力と経験の獲得「自ら情報を収集し、その内容を理解する力」+「自ら創作し、表現する力」+「相手の視点に立って考える習慣」+「環境や価値観の異なる人たちと共同作業をすることの楽しさの経験」
・教師、両親:新たな教育環境への対応力の涵養「情報システムの活用に対応する柔軟性と協調性」+「蓄積された情報、地理的に散在する情報を編集する能力」+「画一的教育から個別学習への変化に対応する力」
・学校を「興味と知識の拡大再生産」の場に
3.インターネット導入にあたっての課題
3.1導入方針
・授業改革の方針
・導入と支援のための組織化
・姉妹校、地域協力等の組織化
3.2資源に関する課題
・設備コスト、運用コスト
・装置の量(ディスク容量、回線速度等)
・支援体制(企業、ボランティア等)
・教材の整備
3.3技術的課題
・使いやすさのための技術の未発達(キーボード等)
・技術の急速な陳腐化
・機器やソフトの互換性欠如
3.4外部からの脅威
・情報セキュリティ(コンピュータウィルス、不正アクセス)
・有害情報(暴力、ポルノ、差別等:PICS+ICRA)
・個人情報保護
・著作権保護
3.5運用上の課題
・教師の情報技術に関する知識
・管理責任の明確化
・利用のマナー(ネチケット)
・仮想体験と実体験の同化/分別
・成功事例、失敗事例の共有
4.まとめ
・インターネットは、21世紀の子どもたちに引き継ぐべき「未来資産」である。
・学校へのインターネット導入により、教師と両親が変わる!