新学習指導要領が公布され、新しい教育の方向がますますはっきりとうち出されてきました。新設される「総合的な学習時間」はもとより、すべての教科や特別活動の中でコンピュータやネットワークが効果的に使われることが期待されています。高等学校では「情報」という教科も必修としてはいってきます。
これまでも、それぞれの学校においてコンピュータの導入は大きな課題とされてきましたが、現場の先生や子どもたちにとっては、使い方がわからなかったり、トラブルが起きたりという悩みが少なからずありました。そこでできたのが、情報処理の技術に詳しいシステムエンジニア(SE)を学校に派遣するという制度です。学校は教育委員会を通じて企業のSEに来てもらい、先生方への研修、授業やクラブ活動の補助、教育用ソフトウェア開発についての助言など、さまざまな支援を受けることができるのです。
この制度をより多くの方々に知っていただくために、(財)コンピュータ教育開発センターが中心となって分科会を構成し、2年前に「SE活用ハンドブック」が作られました。本ガイドブックは、その後の実情を考慮して内容を一新したものです。ぜひ、教育委員会、学校、SEなど、それぞれの立場の方に、この制度の趣旨を御理解いただき、コンピュータが学校で有効に使われるよう、作成者一同心より願っております。