平成7年6月12日                          情報処理振興事業協会                   (財)コンピュータ教育開発センター 100校プロジェクト 平成7年度計画 ○スケジュールの概要   (表割愛) ○各項目の説明 1.情報基盤センターの利用  9月の後半に,慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの一角に情報基盤センター (仮称)がオープンする予定です。その概要についてお知らせします。 (1) センターについて  情報基盤センターは鉄筋コンクリート造の3階建です。建物もほぼ完成に近 づきましたので,近日中にWWWでご覧にいれる予定です。施設概要として,以 下のような部屋が用意されています。 ・150インチプロジェクターを備えた展示室 ・ミーティング室(2室) ・70インチプロジェクターを備えたセミナー室 ・プロジェクト用アトリエ(3室) ・テラサーバルーム  情報基盤センターでは,現在のところパイロット電子図書館プロジェクト, 新産業創造データベースプロジェクト,教育ソフト開発・利用促進プロジェク トの3つのプロジェクトが実施されることになっています。100校プロジェクト は,3番目のプロジェクトの一環として実施されているものです。  センターの利用形態としては,ネットワークを介しての利用と来館型利用の 両方を想定しています。来館型利用のための部屋(アトリエと呼びます)は2階 に位置しており,先進的教育ソフトの開発やマルチメディアデータの取り込み, 編集,オーサリング等が行えるよう,次のような設備を備えています。 ・映像編集機器  ノンリニア編集機を備え,各種のフォーマットのビデオから映像を取り込み,  高度なビデオ編集を行うことができます。 ・MPEG圧縮機器  MPEG圧縮装置により,ビデオ映像をリアルタイムでMPEG圧縮することができます。 ・音響編集機器  ミキサー,デジタルマルチトラックレコーダを備え,DAT,CD,カセット,  MIDI等を音源としたレコーディングが行えると共に,それを基にビデオ映像  に音を付けることができます。  ・スキャン・プリンティング機器  フィルムスキャナ,フラットベッドスキャナ,カラープリンタ,CD-ROMライ  タ等を備え,マルチメディア情報の入出力が可能です。 ・高機能グラフィックワークステーション  リアルタイムなCG画像生成が可能なワークステーションです。この上で人体  ウォークスルー,天体シミュレーション等の先進的教育ソフトが稼働します。 (2) サーバについて  WWW,ftp,メール,ニュース等のためのサーバをテラサーバルームに2台設 置し,24時間運転を行います。本サーバはメーリングリストやニュースの運営 に利用する他,100校プロジェクトで今後行われる様々な企画のためのWWWサー バ等としても御利用頂けます。また教育関連のフリーソフト,素材データ等も 整備してゆく予定です。  現在パイロットサーバ上で提供しているサービスは,安定稼働が確認された 時点で本サーバ上に移行します。当面提供するサービスとしては以下を予定し ています。 ・100校プロジェクト全体としてのホームページ ・教育ソフト関連の情報検索機能 ・ニュースレターの内容公開 ・教育関連情報収集のためのエントリーポイント提供,等 (3) 見学,施設の利用について  情報基盤センターは,見学やアトリエ内の設備の利用等について,皆様に御 活用頂けるような体制とする予定です。現在運用方法等について検討中ですの で,具体的な利用方法につきましては,決まり次第改めてお知らせ致します。  現状のスケジュールとしては,9月の下旬に開所式,10月初旬から運用開始 の予定となっています。 2.研修支援  100校の先生向けに、インターネット教育利用の研修支援を行ないます。 (1)インターネット利用者マニュアルQ&A<仮称>  インターネットに慣れていない100校の先生(但し,ワープロソフト程度 は利用できる方)を対象として,インターネット利用者マニュアル(クライア ント編)にそった自己研修を一定期間支援します。 ・インターネット(E-mail)を利用して疑問点についてお答えします。 ・日程,利用方法等は別途ご案内します。 (2)インターネット活用研究会 <仮称>  事例発表,情報交換をもとにした教育利用の研究及びインターネットを利用 する上での応用的な技術を研究します。 ・平成7年9月から平成8年2月の時期に小・中・高・特殊教育諸学校別に各  地で開催します。原則として第2,第4の金曜または土曜の1日開催を予定  しています。 ・研究会の参加要領は別途ご案内します。 (3)インターネット専門研修会 <仮称>  各校におけるサーバ・システム管理等の高度な技能研修を予定します。 ・研修会の参加要領は別途ご案内します。 3.共同利用企画  本プロジェクトでは参加各校の自主計画によりネットワーク環境を自由に利 用していただくようになっています。しかし,複数の学校で取り組んだ方が効 果的な企画,各校で独自に実施しにくい企画などについては事務局が支援する ことを計画しています。  以下に考えられるテーマや方法を紹介しますが,内容の詳細については先生 方のご意見を期待しています。案が進めば,順次ネットワーク上で連絡してい きます。先生方からの提案をお待ちしています。 (1)内容  i)情報交換    教育素材として利用できるデータの収集や交換,生徒作品の交流,海外   交流等,ネットワークを利用し外部の学校や機関との交流を行なう。  ii)共同学習    各地の環境調査,市場調査や理科実験,作品制作等のネットワーク利用   による学校間での共同学習活動を行なう。  iii)ネットワークカンファレンス    ネットワークを利用し特定の話題について子供達が意見を交換し合う。    ※特殊教育諸学校の生徒も上記の企画に広く参加し交流を行えるようにする   ほか,特殊教育のためのネットワーク利用を進めます。 (2)企画実施の支援  企画が円滑に実施できるよう,事務局を中心として準備作業,関連サーバー の構築による情報の提供やデータの収集を行なう予定です。 (3)スケジュール ・7月  …企画提案,参加意向・意見・要望等の予備調査 ・8月〜 …企画の具体化(内容,対象,実施時期・期間,その他),参加校       の募集(実施時期の1〜2ヶ月前を目安に参加募集を行なう) ・9〜2月…企画の実施と支援 ・2〜3月…成果のまとめ(成果発表会等) ※企画によっては個別にスケジュールを組むものもあります。 (4)テーマの例  下記のような例が考えられますが,先生方のご意見を踏まえて順次具体化を 図っていきます。 ・ネットワーク上の作品展,コンクール  作文,絵画等生徒個人の作品,あるいは学校新聞,学級新聞などのグルー  プ作品のオンライン展示会やそれらのコンテストを行なう。 ・学校行事レポート  特定のテーマに沿った各校のレポートや学校独自の行事について,ホーム  ページ等を利用しお互いに紹介し合う。 ・官公庁,企業,その他機関との情報交換,情報収集  職業調べや進路先調査等のデータ収集や,公共データの検索・収集を行なう。 ・海外の学校との情報交換  海外の子供との意見交換,文化情報交換を行なう。 ・共同市場調査  日本全国,世界各国の物価の調査,あるいは季節特産品等の共同調査を行なう。 ・共同観察,実験  小中高等学校の理科学習より適切なテーマを選択し,全国規模でデータを収  集する。それらの分析・考察結果に関する意見交換,データベースの作成等  を行なう。 ・共同制作  あるテーマにそった,様々なデータを提供しあい,マルチメディア対応の電  子図鑑を共同制作する。 ・ネットワーク討論  身近な問題,時事問題等からテーマを選び,学年の壁,地域の壁をとりはらっ  た自由な討論を行なう。  (学校で起きている問題,環境の問題,政治の問題等子供達に主体的にテー  マを選定させ,学校種別にこだわらず参加できるようにする。) ・国・地方自治体の代表や官公庁とのカンファレンス  普段はなかなか接触出来ない人たちに直接,質問や意見をなげかける。リア  ルタイムのネットワーク討論会や目安箱のようなニュースグループを作成す  る。 4.マニュアル等の配布  各種機材,ソフトウェアを有効に利用していただくために,利用者マニュア ル等を様々な形態で用意する予定です。毎日の運用,学校内の研修,個人の研 修等にお役立てください。 (1)内容 +------------------------+------------+----+----------------------+ |     品名     |  形態   |数量|    備考     | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネット利用者マニ|原紙(A4)|1部|学校内で必要数をコピー| |ュアル(サーバー編)  |      |  |してご利用ください。 | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネット利用者マニ|原紙(A4)|1部|学校内で必要数をコピー| |ュアル(クライアント編)|      |  |してご利用ください。 | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネット・ガイド |ビデオ   |1部|ビデオによるインターネ| |            |(VHS) |  |ット入門ガイド    | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネット・ガイド |CD−ROM|1部|上記のCD−ROM版 | |            |      |  |(WIN/Mac)  | +------------------------+------------+----+----------------------+ |WWWサーバー・ガイド |書籍(B5)|2部|インターネット日本語W| |            |      |  |WWアクセス情報   | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネットにつなごう|書籍(A5)|2部|INTERNET初心者のための| |            |      |  |接続・利用ガイド   | +------------------------+------------+----+----------------------+ |インターネットにつなごう|書籍(A5)|2部|上記ガイドのクイック | |クイックリファレンス         |  |リファレンス     | +------------------------+------------+----+----------------------+ (2)提供時期 ・6月中旬〜7月中旬 5.成果のまとめ (1)報告書  年度末に,平成7年度のネットワーク利用の成果についての報告書をまとめ ていただきます。事務局で定型の書式(A4数枚程度)を用意いたしますが, それ以外の形式でまとめていただいても構いません。  ・スケジュール   平成8年2〜3月に提出 (2)成果発表会(仮称)  年度末に関係者を集め,本年度の成果についてのまとめ,事例紹介等による 成果発表会を行ないます。  ・内容(案) 記念講演 各校のネットワーク利用のまとめ 共同企画のまとめ 事例発表 次年度への課題 他  ・スケジュール   平成8年2月中旬頃を予定しています。 6.その他 (1)費用負担について  研修会,成果発表会等に参加される場合,参加費・資料代は事務局にて負担 します。旅費,宿泊費等は原則として参加校の負担となります。 (2)機器等の確認報告  本プロジェクトで,提供させていただく機器・ソフトウェア等は,貸与であ り,年度末にこれらの物品についての確認作業が必要となります。実施時期に なりましたら定型の用紙を送付いたしますので,それにそって確認の作業をお 願いいたします。  ・内容   現状確認(機材の有無,故障の有無)  ・実施時期   平成8年3月 以 上