1.情報交換型利用企画の実施

1.1  概要
    学校に導入されたインターネットを教育に利用するにあたっては、共同学
  習、コンテストの実施、情報の蓄積と共有、といった多くの利用形態が考え
  られる。このような様々の利用形態の中で、教育に関係する情報を交換する、
  という利用形態は、ネットワークの利用方法として最も基本的な形であると
  いえよう。本プロジェクトでは、「インターネットを介してこのような教育
  に関する情報の交換を行なう」というテーマのもとに、いくつかのプロジェ
  クトを実施し、その可能性や課題を探るものである。
    インターネットを利用して教育に関する情報交換を行なう際に、その教育
  的な効果を高めるためにはどのような作業が必要なのか、また、そこにはど
  のような問題が存在するのか、といった点を、実際にいくつかのプロジェク
  トを運営することにより明らかにする。

1.2 企画実施のためのテーマの選定
  企画を実施するにあたり、昨年度の調査結果および有識者、現場の教員にヒ
アリングを行い、生徒、教員の特性を、およびネットワークの広域性という特
色について調査研究できるよう、以下の三つのテーマによるプロジェクトを運
営し、それぞれの評価を行なうこととした。

  1)生徒による自主的な情報交換
       高校生同士が、自主的に意見・情報を交換し、自律的なコミュニケー
    ションを行なうことにより、生徒のコミュニケーション能力や自主性の育
    成などの教育的効果の実現を図る。

  2)地域情報(文化情報・ローカルニュース)の交換
      児童・生徒が、自分自身の目でとらえたニュースや地域の文化などに関
    する情報を交換することで、様々な情報をより身近に、より多角的にとら
    える効果をを期待する。また、情報を発信する能力を育成する。

  3)教育素材・教材の交換
      全国の学校の間で、共通のテーマに従って作成した教育素材・教材を、
    ネットワークを通じて交換し活用することにより、より発展的な学習の実
    施とそれによる教育効果の実現を図る。