新100校プロジェクト成果発表会
テーマ部会

環太平洋5カ国高校生交流実践報告
〜インターネットクラスルームプロジェクトに参加して〜

帝塚山学院泉ヶ丘中・高等学校 辻 陽一

1.ねらい
(1) バーチャルクラスルームの形成と運営実験
(2) 授業での活用
(3) 国際教育・情報教育
(4) 外国語教育(英語、日本語、韓国語)
(5) 時差を意識しない地域

2.実施期間(実質)
  平成9年10月〜平成10年1月

3.準備・中間報告会議
  平成9年 7月 3カ国会議(兵庫県)
      12月 4カ国会議(大阪)
  他に中間報告会議、研究グループ者会議、数回

4.参加国
(1) オーストラリア 2校
(2) アメリカ    2校+2大学
(3) 韓国      2校
(4) カナダ     1校
(5) 日本      8校

5.テーマ
(1) 多文化主義            オーストラリアルーム
(2) 100年前の暮らし        アメリカルーム
(3) 研修旅行の事前学習        韓国ルーム
(4) 身の回りの環境          カナダルーム
(5) CU-SeeMeによるコミュニケーション ジャパンルーム


6.成果と課題
成果
(1) 教員のネットワーク形成
  地域、校種、学年、授業形態、インターネット環境の違いを乗り越えて
(2) 深まった国際理解・情報教育
  オーストラリアの移民の子どもの作文
  多様な背景・家庭環境を持つカナダの国際学校の生徒の作文
  韓国の生徒の国家意識
(3) 他教科・大学との協力
  性差、食べ物に関して家庭科の協力        <赤塚山
  韓国との共同学習で社会科と協力         <帝塚山
  コミュニティカレッジとの交流で実社会の予備知識 <西陵商業
  「心の問題」社会科の協力            <海津北
(4) 内容ある英文の交換
  「心の勉強」「日本経済」「情報化社会」     <海津北
  「英語スピーチコンテスト」稿          <帝塚山
(5) 学校・学年行事と有機的活用           <帝塚山
  語学合宿でテレビ会議
  英語スピーチコンテストを海外発信、
  韓国研修旅行と日韓CU-SeeMeや共同学習

課題
(1) 教員間の調整・情報交換不足 英文メールの分量規定、テーマの理解
(2) コーディネーターの資質
(3) 著作権の問題
(4) 個人情報保護条例とホームページ掲載問題
(5) 長期休暇、学期制度の相違
(6) クラスルームとしての横のつながりが不十分
(7) トラブルシューティング体制の確立
  盛り上がっている時にサーバダウン        <神戸商業
(8) プロジェクトの採用決定時期と開始時期の遅れ

7.提案
(1) 英文文例集作成
(2) 定例教員会議(CU-SeeMeなどを用いて)
(3) インターネットハイスクールへ

8.帝塚山の実践
(1) 参加生徒・科目 国際科1年2クラス76名・英語
(2) 流れ
  生徒の意識調査
  情報基礎とE-MAIL習熟
  交流相手と顔を合わす(テレビ会議・CU-SeeMe)
  内容ある文章の交換
  ホームページ閲覧でインターネットの楽しさを学ばせる
  定例会議・授業へ

これまでの具体的な活動
4月  海外交流・インターネットに関する意識調査
7月  語学合宿にハワイ、韓国の生徒参加
8月  PCL教室完成(50台、インターネット接続)
9月  PCL教室、コンピュータクラブ、文化祭でネットワーク型ゲームのデモ
10月 PCL教室、国際科1年生、情報リテラシーとE-MAIL
    韓国研修旅行の事前活動として、韓国交流2校と「文通」開始
12月 日韓共同学習「陶器山の歴史」(ISDNテレビ会議システム)
    本プロジェクト参加校・国の教員ら5名、本校訪問、授業参加
    国際科英語スピーチコンテスト、スピーチをビデオメールで韓国・オーストラリアへ。
    CU-SeeMeのテスト、ハワイ、韓国と数回実施。
    コンピュータクラブ、クラブ専用のウェブサーバの管理、維持
1月  CU-SeeMe、韓国と定期会議開始