平成10年度 新100校プロジェクト事業

1.重点企画
 事務局が企画・立案し参加校を募集して実施します。

1.1 国際化
  1.1.1 インターネットを利用した国際交流の実践
 ネットワークを国際交流に活用することにより国際理解を深めることを目標に、
1) 「インターネットクラスルーム」で英語を母国語とする環太平洋地域との交流
2) 「アジア高校生インターネット交流プロジェクト」で英語を公用語とするアジア地区との交流
3) 「Me and Mediaプロジェクトの展開」で各種メディアの影響力などについて生徒間で議論
4) 「KIDLINKへの参加」で小・中学生が海外の交流プロジェクトに参加し各種交流
5) 「翻訳支援体制の確立」で上記 4) を支援する翻訳支援体制の組織化
を実施する。

  1.1.2 海外の教育関連機関の窓口
 今後、ネットワークを活用して国際交流を進めようとしている学校等にCECが海外への窓口となり、国内外の学校や教育関連機関との橋渡しを行う。
  1.1.3 海外調査・国際会議等への参加
 海外のプロジェクト等が開催する国際会議等に積極的に参加して、海外の教育に関するインターネットの活用状況や国際交流状況を調査する。また、国内の状況や新100校プロジェクトを紹介して理解を深めてもらうとともに、人的交流を拡大する。
1.2 地域展開
  1.2.1 地域における教育ネットワークの活用実証活動
 ネットワークを教育現場に定着させるためのネットワーク利用企画を地域で実施して、地域にネットワークの教育利用を普及させるための有効な地域展開活動を行う。
1) 「学校交流型地域展開」: 地域の学校のネットワークを利用した活動等を通して、学校間の教育ネットワーク利用の有効性を検証する。
2) 「グループ交流型地域展開」: 地域のボランティア活動を通して地域のボランティアの教育ネットワークへの適切な関わり方を検証する。
  1.2.2 教育ネットワークの現状に関する調査
 これからネットワークの教育利用を計画している自治体等に対して、事例を提供するため、国内で設置されている教育ネットワークの状況や運営方法・課題などを調査し提供する。

1.3 高度化
  1.3.1 教育用レイティングシステムの運用実験
 有害情報の問題に対処するためには、受信側で教師の判断により選択的に閲覧することが必要である。平成9年度の実績を踏まえながら、機能面や操作面での課題(プロキシでの対応、DBとしての教育用ニーズ等)を抽出する。
  1.3.2 定点観測データの共有・活用実験
 定点観測型企画の観測結果を学習に応用できるように、観測結果をデータ化し共有化するとともに授業で活用した実践事例をまとめる。
  1.3.3 既存データベースの活用
 新聞記事データベースが授業で(どの教科で、どのように)活用できるかを実践を通して調査する。
  1.3.4 重複障害児童・生徒のネットワークのアクセシビリティ改善
 知的障害及び肢体不自由障害を併せ持った重複障害児童・生徒を対象としたインターネットの教育利用について、昨年度調査した結果等を参考にして、ニーズ・問題点等の抽出・整理を行う。
2.自主企画
 学校が主体となって立案・実施する企画で、今後教育現場にインターネット環境が普及する際、教師の参考となるよう、より多くの実践を行い事例を蓄積する。

3.広報資料の作成
 新100校プロジェクトの成果を広報資料としてとりまとめ、広く教育界に普及することを目的に無償配付する。

4.国際シンポジウム
 海外の代表的なネットワーク利用活動グループの代表者や近隣のアジア諸国からの活動者を招き、招聘者の活発な情報・意見交換を行う場を設け、また教育関係者に今後の国際交流を実施していくきっかけ作りとする。

5.活用研究会
 地域におけるインターネットの活用実践の紹介と、これからインターネットの教育利用を志す教員・管理者、行政担当者を対象に、インターネットの教育利用への啓蒙を図る。

6.成果発表会
 新100校プロジェクトにおいて支援対象として実施してきた自主企画の成果、及びインターネットの教育利用に関わる先進的な実践事例とその成果を広く公表し、将来の本格的なインターネットの利用拡大に向けた提言を行う。


1998.7.13