学校・家庭・地域社会・自治体の
協働学習支援ネットワークの構築


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7. まとめ

       今回開発した「協働学習支援ネットワークシステム(ふるさと学習DB)」を利用した情報発信、生徒間の意見交流及び学習支援者との意見交流は、生徒たちのパソコンやインターネット等の活用意識を高め、楽しんで学習をした。また学習支援者たちからの意見や助言により、生徒たちの学習は深まり、学習意欲も高まったといえる。

       授業者からは、生徒の学習成果を公開したり、蓄積したりしていくしくみとして、また、教材研究の素材としても価値のあるものとなるという評価を得た。

       学習支援者については、生徒たちの学習に参加し意見交流をすることは良いことであり、かつ必要であるとの認識をもっており、それら支援者の活動を実現するしくみとして有効であると共に、今後の学習参加への大きな意欲もうかがわれた。

       以上のことから、このシステムは生徒間や学校と教育ボランティアなどの学習支援者を、有機的に連携するしくみとして有効であることが、実践を通して明らかになった。

       また、これらの協働を主軸とする新しい教育実践に対し、教育関係者以外の関心も高く、マスコミ(新聞記事)も大きく掲載するなど、研究の意義が広く浸透したものと思われる。

       しかしながら、生徒が作成したいホームページのサンプルや操作性といったシステム面での課題、生徒の課題に即した学習支援といった学習の進め方についての課題などが授業実践を通して挙げられている。

       今後は、「ふるさと学習データベースシステム」のビジュアル化、支援者や生徒間での意見交流のしやすい画面設定など、学習課題に合わせた多様な機能の付与等の改善を図り、より生徒の学習に役立つものとしていきたい。

       本システムの利用は、開発時点で中学生を対象としたが、実践検証してきた過程で、教育関係者から小学生も利用できるシステムが要望されるようになってきたので、今後小学生の学習能力や小学校の学習内容に対応したシステムの改善を図りたい。

       さらに、「協働学習支援ネットワークシステム」を利用した学習を市内全校を対象に拡大するとともに、学校間や地域間の交流学習へと展開させていきたい。

       今回の実践を通して、学習支援者の学習参加への意欲の大きさが示されており、家庭・地域社会・自治体などの総合的な学習の時間を支援する体制の展開と、協働学習を支援する「協働学習支援ネットワークシステム」の機能拡張、参加者増に伴うシステムの改善などを図り、さらに協働学習を発展させていきたい。



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