5.学校での実践例(1)


インターネットを使った海外校との共同研究  神奈川大学附属中・高等学校


はじめに

 1989年に公示された学習指導要領において、中学校の技術・家庭科に「情報基礎」が新設されたのを始め、小・中・高等学校を通して各教科の学習指導にコンピュータ等の教育機器を活用することなどが示された。その後、情報教育の実践が全国の学校現場で展開されてきているのは周知の通りである。1990年代に入りインターネットが爆発的に普及し、情報ネットワーク社会が確立され産業を中心とした社会構造が大きく変化してきた。学校教育においても、情報ネットワーク社会を生きる子供たちのための「新しい学校」の構築と体系的な情報教育の実施が急務となっている。2002年から実施される新学習指導要領では、「総合的な学習」の新設、中学技術・家庭科「情報基礎」の必修化、高校情報科の新設などが盛り込まれている。3年後に新しいカリキュラムを展開するためには、教師が研究を進めるとともに新しい視点にたった教育実践を行う必要がある。

 本校では1989年にコンピュータ教室を設置し、45台のパソコンを導入した。1996年よりネットワーク整備を行いサーバを構築するとともにすべてのパソコンからインターネットへの接続が可能となった。1997年には校内LANなどのインフラ整備も完成した。学校内の学習環境でパソコンやインターネットが身近な存在となった今、生徒達は自由にホームページ検索やホームページ制作を行っている。WWWとメールを使うことによって、世界の子どもたちと交流するとともに共同研究を行うことができることは、インターネットの持つ大きな魅力である。3年前から中学生を中心として海外の子供たちと共同研究を行っており、今年度も国際理解教育の一環としてどのような教育活動ができるか、課外活動の中で実践した。

 ここでは、インターネットを使って海外校との共同研究を行いホームページという形で成果をまとめる課程について述べることとする。


AT&Tバーチャルクラスルーム

 海外校と共同研究を行うためには、交流校を見つけると共に、様々な準備が必要となる。インターネットを使って話し合いを行うためには、メーリングリストなどのインターネット上の会議室や子どもたちの話し合いがスムーズに進むようにコーディネータが必要となる。また、英語を標準語として進める以上多くの大人がこの企画に関わることとなる。また、ホームページの共同制作を行うためには、共同で使えるサーバの設置などハード面のしくみを作ることも必要となる。このような作業を教員だけで行うことは到底無理であり、予算面においても大きな負担となる。

 そこで、このような企画運営をすべて行ってくれる「AT&Tバーチャルクラスルーム」に参加することとした。AT&Tバーチャルクラスルームとは、インターネット上に仮想教室(バーチャルクラスルーム)を作り、世界の小・中・高校生が共同研究を行うというものである。

http://www.att.virtualclassroom.org/VC99_J/index.html

図1 AT&Tバーチャルクラスルームホームページ


 学校単位で参加し、異なった国の3校が1組となってチームを編成し活動する。各チームにはコーディネータが付き、グループがスムーズにの活動できるようアドバイスを行ってくれる。またサーバシステムも管理してくれるので、参加校は純粋に研究に集中することができる。


 主な活動計画は以下の通りである。


9月 AT&Tバーチャルクラスルームのホームページにて参加申し込みを行う。

  (http://www.att.virtualclassroom.org/VC99_J/contest/2A.html)


10月 マッチングデータベースにて参加校にメールを送りチームを編成する。

   3校の教員で話し合いを行い、研究テーマを決定し、計画書を提出する。

  Web上に3校のWeb会議室が設けられ、Self Introduction Roomにて子どもたちの自己紹介文を送る(図2)。

図2 3校のWeb会議室

11月・2月 

  Work Roomで話し合いを行いながら、3校での活動を開始する。

  製作したWebページは随時Team Web SiteにFTPする。


2月 Web作品を完成させる。


バーチャルクラスルームの取組み


 本校では課外活動の中で技術・家庭科と英語科の教員が協力して、1996年度から国際理解教育の理念の元にAT&Tバーチャルクラスルームに参加し、海外校と共同研究の結果をホームページにまとめてきた。1999年度で4回目の参加となり、この仮想のクラスルームに参加を希望した中学3年生の生徒の中には3年間継続して活動を続けた生徒もいた。毎年、テーマ設定から資料収集まで、そしてWebページの組立から完成まで、ホームページ制作へのより高い意識が生徒たちに生じてきたのではないかと実感している。

 今回のバーチャルクラスルームでは、昨年に引き続き3校(海外校2校と本校)で編成するチームのリーダー校となって共同研究を進めてきた。活動に参加する生徒を募り、毎週金曜日の放課後3時30分から2時間、参加者全員が集まり、話し合い、作品を作成した。

 ホームページの作成にあたり、各国チームを3つにグループ分けして、それぞれのサブテーマに沿ってグループ相互の活動が可能になるよう編成した。また、教員については生徒と同様に希望を募り、技術・家庭科、英語科、国語科から4名の教員がコーチとして活動を支えた。ただし、生徒主体の活動であることを尊重し、実際のウェブページ作成には関わらずに、活動のアドバイスのみに徹するようにした。このことが生徒側には良い影響を与え、全体としては生徒による自発的な活動になった。


研究対象とホームページ制作


 このバーチャル・クラスルームがコンテスト形式であるがゆえに、目的が明確で取り組みやすい。学習意欲の継続という点でも、6カ月間という期間は適当である。作品提出締め切り後に自己評価し、そして次年度の活動の意欲の源にする。4回目の今回は過去3回の出来映えと比べると技術的にはとても上達した。

 研究対象は基本的に自由であったが、本校では他者認識が自己認識につながるといった発想から異文化相互理解を前提にテーマの絞り込みを行ってきた。今回では国籍、人種、性を越えて、地球人として子どもたちの将来に生かされるよう配慮して、3カ国の生徒たちが全員取り組めるよう対象を考慮した。

 生徒たちが最も目を輝かせるのはホームページを作成しているときであった。これは発表の場が教室や学校に限定されるような通常の学習とは違い、世界中へ自分をアピールできるには恰好の場であるがゆえ、特に生徒たちの活発な活動が見受けられた。1回目の参加では中学1年生のみの活動であったため、ウェブページの構築までは残念ながら活動の範囲を広げられなかった。いわば紙芝居的なページの作り方にとどまった感があったが、それでも模造紙やレポート用紙へ考えをまとめていく作業からは脱したように思う。2回目ではそれぞれのページをリンクして統一性を考えたホームページが出来上がった。これの場合、平面的な思考方法から立体的な思考方法へ変わり、ホームページ全体に単一な個性が生まれたように思う。3回目はむやみにリンクさせ階層を増やしただけの作る側にとって楽しいだけの作業内容から、無駄なリンクやページを除いた見る側にとって見やすくテーマがわかりやすいホームページ作成ができたと思う。このように、制作上の技術面では目覚ましい進歩が見られた。しかし、技術が上がれば上がるほど、ホームページに現れる品格と教養の豊かさが今後問題になりそうである。情報学習の質が上がり、使用言語として実用的な英語が上達しても、やはりホームページ作成側の教養がその根幹にあり、幅広い知識と豊かな経験がなくては高いレベルで満足するホームページ制作は不可能であるように思われる。中学や高校における教養科目の充実や単一教科内での教養あふれる授業展開の実践がなければ、総合科目に通じるホームページ制作も、また内容そのものも単に表面的で無味乾燥な形だけに終わってしまうだろう。


研究テーマの選択

 それぞれの国の学校が共同して研究を行うためにはその対象が明確でなければならない。そのため、本校ではそれぞれの参加生徒から、外国の文化のうち興味があるものをリストアップさせて、それぞれに共通するものからテーマを絞った。

 1996年の参加では異文化体験を主眼に「各国の年中行事(伝統行事)」をテーマとして選び扱った(図3)。

図3 1996年作品「Cultural Events」

http://vc96.att.virtualclassroom.org/vc96/vc-10/index.html


 異文化を理解するにはまず自国文化を代表するものを日常の生活から見つけなければならない。10月にコンテストの申し込みをしたことから、それぞれの国が特に年末年始(クリスマス、正月)に関係する行事に題材を求めた。そこで、文化理解が机上の学問に終わらないことに注意して、行事に関わる一つ一つの儀礼儀式の意味をインターネットや書物、または家庭や各地方に住む親類縁者から情報を集めながら、その一方で年末年始に向けて実際に自分が体験してみたことを英語を使ってホームページにまとめた。つまり、それぞれの学校が自国文化を紹介して、民族や宗教を越えて人類に共通する人間の生活を考察して発表することを目標にした。

1997年の参加では一つの題材からそれぞれの国がどのように発想して生活にいかしているか、という視点に立ち、「月」を題材に取り組んだ(図4)。

図4 1997年作品「The Moon」

http://www.att.virtualclassroom.org/vc97/VC_35/INDEX.HTM


 人類が月とどのように関わってきたかをそれぞれの国で考え、主張し、その利用を考えた。「今日、日本で語った月が、次にイギリスで語られ、そして次にアメリカで語られる。そして、またその月について日本が語る」といった発想で、ネット上での仮想の月を現実に見える月に重ね合わせてホームページにまとめた。


 1998年度はそれぞれの文化の上に、「地球人」としての立場から、「未来の色世界」をテーマに海外校と協力してこれからの地球の色を創造することになった(図5)。

 生活の道具として記号論的に用いられた色、伝統的な色、自然に見られる色と人類との関わりの中から、それぞれの国が主張する色を発表し、また共通する色を考察することから、それぞれの国の生徒たちが他国の生活や考え方を吸収し尊重することが目標である。

図5 1998年度の作品「Colour in Our Lives」

http://www.att.virtualclassroom.org/vc98/vc_48/index.html


チームメートの決定


 数多く応募された海外校からネット上(Junior High Forum Messages)でチームメートを探すこととテーマを選択することは同時に行われた。事実、応募したときには多くの学校はテーマが明確ではなかった。そこで、ネット上に示されたテーマのアウトラインを参考にしながら、教員同士がメールでやり取りし、テーマについて調整を行い、最終的にチームが編成された。本校はギリシャのPlaton SchoolとオーストリアのPolytechnische Schuleの2校とチームを組み、本校がチームリーダーとなってVC-48として活動を始めることになった。

 チーム編成はどの国の学校と組むことにより際だってテーマが浮き彫りにされるかを第一義として検討を行った。他に、ネット上で英語を使用する以上、相手校が英語を第一言語として使用しているのか、第二言語としているのかも考慮した。

 相手校が母語や公用語として英語を使用している場合、海外経験のない中学生には送られてくる英語がそのまま「生きた英語」として受けとめられ、自分から発信した英語に対する返答が返ってくると、それは大変な驚きであり喜びでもある。また、第二言語として英語を使用する学校との英語のやり取りでは、英語圏以外の生活文化をどのような英語で表現するべきかといった同じ立場からお互いに英語を検証するため、それが大きな興味につながる。また、相手校のホームページを見ることで英語以外の言語にも触れ、言語全体を大きく捉えながら共通語としての英語を再認識する機会になった。

 

自己紹介文の作成


 チーム編成が終わってから、参加生徒たちによって自己紹介が行われた。バーチャル・クラスルームには三つの会議室(Self Introduction Room, Work Room, Weekly Report Room)が予め用意されており(図6)、そのうちの自己紹介ルーム(Introduction Room)に、生徒各自が紹介文を学校に用意されたコンピュータから、また家庭のコンピュータからアップロードした。(図7)

図6 三つの会議室
図7 Self Introduction Room


 自己紹介文の主な内容は、生徒各自のスナップ画像を添付して、氏名、年齢、性別、趣味や特技のほか、最近の関心事やバーチャルクラスルームへの参加の理由などが記される。ここが生徒と教員の初めての交流場所であり、最も身近にチーム・メートを感じる空間でもある。

 1996年度の参加では、本校から中学一年生だけが参加したため高度な英文が作れず自己紹介にとどまったが、三回目の今年度では相手生徒へ積極的に自分をアピールし呼びかける内容にまで上達した。(図8)

 また、上級生が下級生の英文をスペルチェックし添削して協力的に作業にあたれるようになったことはこの企画への参加の収穫の一つであった。

図8 生徒がアップした自己紹介文

週間レポートの作成

 

 週末毎に、チームリーダーの元にそれぞれの学校の活動内容が届けられ、リーダーはそれをまとめて週間レポートをおこなう。それは最終的にワークルーム(Weekly Report Room)でまとめられるが、その一方で本校では生徒の積極的な活動への参加と意欲の継続を計って、校内ネットワーク上にその週の活動内容を記した「掲示板」がホームページの形で生徒自身の発案によって載せられることになった(図9)。

 その掲示板によって、誰もが現在の進行状況を把握でき、翌週の課題を設定することができた。

図9 生徒発案の掲示板


情報収集と英文の作成


 バーチャル・クラスルームの活動の中心は、共同研究の成果をWebページにまとめることにある。各学校が統一されたページを作成して、全体として特色あるWebページを完成させるには、進行状況を常に確認し合い、情報収集の方法を模索し、方向性を調整することが大切である。そこで、ワークルーム(Work Room)を利用して、どのように研究がなされ、どのようにWebページが仕上げられるのか幾度となく意見を交換した。この部屋には教師はもちろんのこと、活動の方向性に疑問がある生徒も参加できた。ホーム・ページ完成が海外校との交流の結果を示すものであれば、まさにその部屋は交流の現場であり、バーチャル・クラスルームへ参加した意義において最も大切なプロセスなのである。

 それぞれ与えられた小テーマで各校が研究を進める際に、特に資料収集の面で大いに活用されたのはインターネットである。無限の広がりをもつインターネットは情報の宝庫であるといっても過言ではない。しかも、そこで得られる英文は限りなく個人的な言い回しもあれば、公的な機関が発信するようなフォーマルなものまである。また、地域性をたぶんに含んだ文化的背景を持ち合わせた表現や考え方が無尽蔵にある。それはそのまま英語のテキストになりうるもので、生徒たちが英文を速読しながら的確に読み、テーマに合う要点だけを選び出し取捨選択する点ではメディア・リテラシーの力を養う絶好の機会になった。

 インターネットなどから情報収集が十分になされると、英文を作る作業に移る。その作業では、低学年の生徒ではいったん日本語を作っておき、英文へ翻訳していく行程が見られたが、その際にはあえて翻訳ソフトを使わずに、辞書を頼りに行った。低学年の生徒は「初級クラウン英和・和英辞典」(三省堂)を主に利用した。上級生は自分の個性と学力に合った辞書を複数選択して利用できるよう、クラスルームに各種辞書を揃えて環境づくりを行った。また、研究社のWebページ(http://www2.ascii.co.jp /kenkyusha/online-dic/on-dic1.html)から「リーダーズ英和辞典」と「新英和・和英辞典」の辞書検索サービスを利用したり、同社のCD-ROM辞典を活用した。高学年では翻訳作業というよりも直接英文で小テーマに沿って内容を書き始めた。毎年、バーチャルクラスルームに参加する生徒は過去の経験によって英文作成のノウハウを掴んでいたようだった。英語を書くことや外国に発信する恐怖感がなくなっているので、ある程度の英語なら日本語を用意せずに書けるようになった。和文英訳ではなく、英文エッセイ(Creative Writing) を書くような態度が見受けられたことも英語学習の点では大きな収穫であった。


チャットの利用

 

 2回目の参加ではネット上に開設したチャットルームでテーマの絞り込みを行った。もちろん、使用言語はネット上の共通語である英語を使用した。アメリカとイギリス、それに日本にはかなりのタイムラグがあり、生徒の参加は残念ながら見送られた。しかし、今後のインターネットを利用した海外校との交流を考えるとき、リアルタイムで行う生徒参加のチャットはいろいろな点での効果が期待できる。

 まず、リアルタイムで行うため、遠くのチームメートと時間を共有している実感が持てる点である。通常のメールでのやり取りとは違って、ときには話が脱線することもあり、その中でお互いの興味や関心、物事の考え方の一断片を知ることができる。そのような話の積み重ねの結果、テーマに関する資料収集の方法に広がりが出て、テーマへのアプローチを軌道修正することができる。

 第二に、誤解なく英語を理解できる点である。外国での英語経験のない生徒にとって、ネイティブの発話を聞き取ることは困難である。その点、チャットでは発話内容が文字としてモニター上に現れるため読みとれ、聞き逃すことはない。なお、意味不明な表現であっても、その場で辞書を頼りに意味を理解することができたり、終了後に記録をみて再度メールなどで内容を確認することもできる。

 チャットはコミュニケーションの道具であり、教具として教科学習の枠の中で、また枠の外で活用できる手段である。英語を使うチャットであれば、生きた英語を知るのに良い機会であり、「英語を読む、書く、話す、聞く」各技能の習得の一過程として有効な手段になるはずである。また、正しくお互いの気持ちや考えを伝えるためにネチケット(ネット上での話のエチケット)を学ぶ機会でもある。それにはチャットの進行役(モデレータ)を予め選出し、話の方向性を定めておき、問題解決に向かって協力することが必要である。


実践の評価


 今回で4回目になるAT&Tバーチャルクラスルームへの参加は、本校の生徒たちにとって、大きな自信につながっている。最も顕著にあらわれていることは、英語に対する取り組みとグループ活動を行うときの自主性という点である。1回目に参加した生徒たちが今回参加したことによって、グループのリーダーとなってメンバーに英文を配ったり、翻訳を手伝うなどしながら、活動が滞らないよう注意をはらって活動を進めることができた。また、オーストリア、ギリシャの生徒たちともメールをやり取りしながら活動の輪を広げることができたことは、大きな成果であった。

 1998年度に作成した「Colour in our lives」(未来の色世界)は、3カ国の子供たちがそれぞれ自分たちの生活にある色を調べ、衣(Clothing)・食(Food)・住(Building)の3グループに分かれて研究を進めた。英語でのメールのやり取りには3校とも苦労したが、それぞれ工夫しながら作業を進めWebページを完成させた。

図10 Buildingのページ
図11 Clothingのページ

 目標として掲げた「共通する色を考察することから、3カ国の生徒たちが他国の生活や考え方を吸収し尊重すること」という点では、研究不足という印象を拭えない。しかし、英語でのメールのやりとりや、本文の制作。インターネット、書籍、百科辞典CD-ROM、身の回りの取材といった手段での情報収集。そしてHTMLのみで記述したホームページ作品の制作といった活動を生徒たちだけでやり遂げたことは大きな成果であった。


おわりに


 情報技術が進歩するとともに、産業構造とともに社会構造が大きく変化している今、学校教育も転換期を迎えている。2002年から実施される新指導要領においても情報教育という枠に留まらず、「総合的な学習の時間」をはじめ、各教科の学習においてコンピュータやインターネットの活用を推進している。知識の記憶を中心とした教育から、多くの知識、情報を分析し活用する能力の育成が重要とされている。

 今回の実践で、ホームページ制作を通しての自己学習能力の育成には、学校での教養学習、地域や家庭での様々な体験、そしてその二つのの連携が重要であることがわかった。今回の課外活動での実践をいかに授業の中で取組んでいけるかは、我々の大きな課題である。

 この企画を実現するために実に多くの人が運営に関わり、各学校にコーディネータが配属されるなど共同研究の実践においても様々な形でのサポート体制がとられているということは重要なポイントである。海外校との交流や共同研究を進めようと、学校単位、教員単位で活動したとして、到底このような仕掛け、サポート体制を組むことはできない。

 本校では次年度もこの企画に参加することを予定しているとともに、年間を通した学校交流の実現に向けて準備を進めている。


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