学校でのインタネット利用が急速に進展しています。現状のインターネツトへのアクセスは生徒が、有線LANに接続されている情報機器(パソコン等)のある場所に出向く必要があります。インターネットのWWWのホームページを閲覧しながら、目的を達成するためには上記のような、情報機器のある場所で作業をしなければならない制約があります。
本プロジェクトでは、モバイルコンピュ−テングの導入を通じて、場所に制約されずに生徒は自由にインターネットへのアクセスが可能となり、その場で情報収集し創造性が発揮できる場面の提供を行うことを目的とします。
(1) モバイル機器とモバイル通信の体験学習
体験学習について
1)モバイル機器を利用し生徒が家庭内で学習する時の、情報アクセスツールとしてその可能性を評価する。
2)モバイルでのインターネットアクセスの体験を通じて、誰でも可能なリテラシー向上のための情報アクセスツールとしてその可能性を評価する。
3)写真電送機能の利用により、学習感動体験を実感する。
4)モバイルでインターネットを利用して、他校の友人との通信体験を実感する。
体験学習上の効果について
1)学外学習の効果算定の検討。
2)リテラシー向上の効果と課題。
3)モバイル機器の体験学習を通じて、生徒の感性向上。
4)インターネットの相互通信による、生徒の学習推進効果。
モバイル機器使用後の評価
1)モバイル機器の操作性評価。
2)写真電送機能の評価。
3)モバイルでのインターネツトアクセス体験評価。
4)モバイル機器のローカル機能評価。
(2)最新技術利用による、学習への応用に関する調査研究課題
モバイル機器出現による電子情報アクセスと学習への応用
モバイル機器では、どこでも簡単に利用可能な長所を活かして、新しい学習環境場面が広がると予測できます。
1)自然を対象とした、学外活動(例:植物観察、動物生態、気象調査観測)の応用につて事前評価とその可能性調査。
2)電子情報アクセスについて、閲覧および情報の再利用がそれぞれの相関関係を含めて、学習効果と成り得るかの事前評価とその可能性調査。
(例:自然観察と電子図鑑の利用による、体験学習を通じた生徒への学習意欲向上効果の測定等が考えられる)
モバイル機器の情報共有化への効果
モバイル機器を利用した学習場面での情報共有化は、以後の学習に対して貢献するか否かの調査検討。
1)情報共有化は、学習意欲向上の効果があるか。
2)学習場面での、情報共有化とは何か。
- 生徒へのカウンセリングにモバイル機器は活用できるか
モバイル機器は、大きな画面ではないので、個人のプライバシー情報の閲覧性に優れている。本特徴を利用して個人カウンセリングの有効性に関して調査する。
1)実証実験をする為には、特定のアプリケーションが必要。
2)カウンセリングの範囲、評価対象を検討する。
情報リテラシーの向上に、モバイル機器は有効か
モバイル機器は、一般的にはパソコンよりも操作性が優れているとされている。操作ミスでシステム上の重要なファイルを壊す心配がない。故に初心者が初めて利用して馴れるための情報機器としても多いに活用できる。
計画の実践について、その手順を以下の様にまとめました。
(1)実践計画
モバイル機器の検討
次章の3.1にまとめていますので、詳しくは参照してください。要約で検討の手順を紹介しますと。
1)目的を明確にし、導入する機器の評価を納得行くまで行う。
2)導入時生徒への機器操作や機能説明等の教育方法について事前知識を習得しておく。
通信機器の検討
ノートパソコンやPDAに接続可能な、PHS携帯電話を選んでください。
1)PHSが利用可能なエリアであれば推奨できる。(通信費用が安いと同時に通信速度も速く、会話性に優れる。)
2)ノートパソコンやPDAによっては、ユーザサイドで、通信ソフトを機器に移植しなければならないので、専門家と相談のこと。
インターネットプロバイダの検討
次章の3.1(3)で、代表的なプロバイダを紹介していますので、参照してください。
機器購入費用や通信費用、プロバイダへの接続費用
従来の設備では、単に機器の購入価格の検討で良いわけですが、情報化推進設備は、通信費や、プロバイダに支払う費用が、月単位でランニングコストとして発生しますので、留意してください。
体験学習についての事前検討
本項目が事前検討事項として、大変重要な部分です。
2.5(1)で、関係することを要約でまとめています。
体験学習後の評価
体験後の評価をまとめておくと次回の体験学習に役立つので、2.5(1)に要約をまとめています。
体験学習で使用した機器の評価や反省など
生徒達に事前教育するためには、体験後その評価と反省点をまとめて整理しておくと後の学習に役に立つこととなります。
体験学習を深めた後の研究課題の事前評価
情報機器を利用した、体験学習は生徒達が将来社会人として巣立ちする時に、大変役に立つ能力です。先生が生徒と共に、課題を持って取り組んで頂くことを願いします。
(2)実践方法
体験学習内容の検討
学内で、生徒や他の先生と相談し、最適な体験学習を選択してください。
1)生徒の事前の様子、スキルの高い生徒の活用、体験学習時間、体験場所等の検討。
2)結果が明確に出やすい目標とする。
体験学習の決定
1)体験方法が決定した後、その内容を文章で残すこと。
2)簡単な操作マニュアルを作成すること。
体験学習を開始する
1)操作マニュアルと教育マニュアルを用意し、体験学習をスムーズに実施する。
2)生徒に事前教育を実施する。
体験学習後の生徒達の反応
大変重要なことと思いますので、記録を残すと後に大変役立ちます。
(3) 事前の留意点
機器関連
モバイル機器はバッテリーを利用しております。事前に充電したり、その状態を良く把握しておく必要があります。
体験後は、ワークメモリに体験データが蓄積されています。次に利用する生徒のために、ワークエリアは体験後クリアするか個人別に他の記録媒体に保存しておきましょう。
通信機能と電波受信レベルの確認
事前に確認し、操作方法に馴れておくことです。本番の時に唯一のチャンスが無くなる
ことがしばしば現場で見うけられます。
通信費用
通信費用には注意しましょう。思わぬ料金となることがあります。
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