1 わたしたちの生活と政治 ー「未来の選択」を使って島の復興計画ー

(小学校第6学年 社会科)

2 単元について

 これまで学習してきた歴史単元では,それぞれの時代に生きてきた人々の生活はその時代の政治とのかかわりや影響を大きく受けてきている。現在は,日本国憲法に基づく民主主義の政治であることをおさえ,自分たちの生活の回りに見えられる政治との関わりを調べ,それは国民主権の考えに基づくものであることを理解させ,国民主権の政治のしくみと働きをを学習させたい。
 また,学習したことをもととして,コンピュータによるシミュレーション「未来の選択」を使い荒廃した島を昔のように復興させるシミュレーションを行い話し合いの大切さを学ばせたい。

3 目 標

 国の政治のはたらきを自分たちの日常生活や人々の願いと結びつけて具体的にとらえ,我が国の民主政治が日本国憲法の具体的な考え方に基づいて進められていることを理解できる。
◎身の回りにある公共施設は,住民の願いを生かしながら設立されたものであり,国民主権の考え方に基づくものであることや,国民主権の政治のしくみは,選挙に選ばれた代表者による議会政治が中心となっていることを理解することができる。
○自分の身の回りのできごとと政治のかかわりに関心をもち,住民の願いを実現する政治の働きを調べる。
○住民の願いとそれを実現する政治の働きの関係を,国民主権の政治のしくみと関連づけて考えることができる。
○公共施設で働く人への聞き取り,議会への見学,憲法などの資料を読みとりをして,住民の願いを実現しようとする政治のしくみについて,分かったことや考えたことを,まとめたり発表したりすることができる。
○身の回りにある公共施設は,住民の願いを生かしながら設立されたものであることを理解し,住民の願いの実現は,国民主権の考えに基づく政治の働きによるものであることに気づくことができる。

4 指導計画 20時間扱い(7/20時 本時)

第1次 みんなの願いを実現する政治 11時間
・身の回りの政治をさがそう ………1時間
・わたしたちの町の文化センター …1時間
・文化センターができるまで ………1時間
・議会のしくみ ………………………1時間
・政治と災害の復旧 …………………1時間
・わたしたちの島を復興させよう …3時間(2/3時本時)
・大切な選挙 …………………………1時間
・国会の働きと国会議員の仕事 ……1時間
・内閣と裁判所の働き ………………1時間
・憲法と国民主権 ……………………1時間
第2次 一人一人を大切にする政治 5時間
第3次 平和を願う政治 4時間

5 本時の学習計画(7/20時)

(1) 前時の学習

・「未来の選択」のソフトの概要を知る。
・わたしたちの島を復興させようをテーマに班ごとに計画を立てる。

(2) 目 標

班の計画にしたがって「未来の選択」のシミュレーションを行い,結果を出す。

(3) 展 開

学 習 活 動 予 想 さ れ る 反 応 指 導 上 の 留 意 点 時間
1 学習活動を知る。    
3分
シミュレーションソフト「未来の選択」を使い自分たちの計画をシミュレートして結果をだそう。  
2  「未来の選択」を使いシュミレーションを行う。 ・班の計画にそって4地域を開発し始める。
・元通りにしよう。
・より発展させよう。
・環境を優先させよう。
・前時に話し合った計画にしたがってシミュレーションを行う。
・操作が分からなくなった班には適宜指導する
・開発の型は次の6つである。
35分
工業型:小規模工業,中規模工業,大規模工業が建ちます。
商業型:ショッピングセンター,デパート,オフィスビル(丸・角),
     情報処理サービス業,ホテル,エコロジー産業が建ちます。
住宅型:平屋,小売り商店,集合住宅,一戸建て,邸宅が建ちます。
     開発が良好の場合は学校が建つ場合がある
農業型:農家,小売り商店,平屋,エコロジー産業が建ちます。
娯楽型:ホテル,美術館,スタジアムが建ちます。
保護型:建物を建てずに自然を守ります。島の発達状況によっては
     自然パークが建つことがある。
  
3 結果をまとめる ・予想と違ってきたので,開発計画を変えよう。
・資源の使い方も変えないといけないね。
・公害を出さないようにしないと。
・予想外だった。
・計画通りいった。
・途中経過で計画を変更するときが生じたときは,班でよく話し合い進めるようにする。
・ここでは発展したことを重視するのではなく計画と結果を大事にしたい。
5分


4 次時の学習を知る ・発表会であることを知る  
2分

(4) 次時の学習

・シミュレーションの結果を発表し合う。

6 備 考

(1) 在籍人数

男子17名 女子12名 合計29名

(2) 班編成

男女混合6グループ

(3) 使用ソフト名

「未来の選択」(財)コンピュータ教育開発センター
(中・高校生 社会・理科用 エネルギー・環境教育用ソフト)
(実践者 栗橋町立栗橋西小学校 青木 博)


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