新100校プロジェクト成果発表会
小学校部会

本校におけるインターネットの教育利用

北九州市立小森江西小学校 古小路 忠生

1、はじめに
   本校紹介

2、本校のこれまでの歩み
   平成6年度より情報教育を研究主題として設定し、実践を積み重ねてきた。
(1)児童のコンピュータリテラシー
(2)教師のコンピュータリテラシー
(3)コンピュータ活用のメリット(分析と理論づくり)
課題
(1)児童のパソコン入門期における段階的指導法に対応した、教師の情報活用
 能力を向上させるための段階的指導法の確立。
(2)インターネットが積極的に活用できるような環境整備。
3、本年度の計画
平成9年度 「自ら課題を発見し、追究する授業の創造」
〜子どもの力を引き出す情報教育〜
情報機器活用能力と直接体験との連動をいかに図るか。
「授業」に焦点化
授業目標に到達させるためのパソコンの有効利用のあり方の実践的模索

4、実践1「2年1組 臼杵学級 生活科 単元『いとうづゆうえん(動物園)をたんけんしよう』」
(1)本単元を取り組むための事前指導について。

(2)直接体験と情報活用能力の融合をめざした単元の設定。
1)西鉄バスのホームページでバスに「乗る時刻」「乗る場所」「かかる時間」を調べる活動。
2)探検コースづくり
 主体的で多様な活動(グループごとに目的意識を持って、主体的にコースの決定)

(3)探検後、動物への関心の高まりと新たな疑問の発生。「探検レポート」作成を通して。
 メールの活用。
 電話での短時間講義。

(4)まとめ

5、実践2「4年2組 中井学級 国語科 単元 『方言劇づくりをしよう』」
(1)方言への関心。
 本の読み聞かせをよくしているこの学級では、独特の語り口で表現されているお話・各地方の民話を好む傾向が強い。また、1学期の学習「吉四六物語」で、すでに「方言」について興味を持つ児童が多く、祖父母の話す言葉が話題になることがあった。インターネットも日頃からよく利用しているため、「インターネットで地方の方言が調べられないだろうか?」という声が児童の方からあがった。

(2)児童の願いと単元設定。
児童の実態
・言葉の意味が通じなくて困っ
 た経験が少ない。
・インターネットで調べられそうだ
・自分の話している言葉が「共
 通語」であると思っている。
児童の思い
・方言の魅力。関心の高まり。
 という見通し。
・表現活動への関心。



『インターネットで方言について調べ、それを劇にしたい。』
・ホームページ検索。
・電子メールの存在を教え、その仕組みの理解や操作を学習に組み込む。

(3)メールでの協力。
 4つのグループの自主的な活動を重視するこの学習で、それぞれ「大阪」「宮崎」「富山」「山梨」の方言を調べるように決まった。
・100校プロジェクトのメールリストで、協力の要請
活動をとおして「私の住んでいる地域」に目を向けていく児童。
 メールの中に、「方言」と「共通語」を分けて書いてくださる方もいて、それらを見るうちに、「自分の使っている言葉は共通語ではない。方言なんだ。」という意識が生まれてきた。貴重な情報を寄せてくださった多くの方に心よりお礼を言いたい。

(4)まとめ
 創作した劇は、保護者を招待して発表会を開いた。
 本実践では、多くの方に快く協力をしていただき、学習へ生かすことができた。
主体的に活動ができたのも、教師、児童共々そのありがたさを感じたからではないだろうか。

6、まとめと今後の課題
 ネットワークとは、「人とのつながり」であることが実践を通してわかってきた。今、学校が少しずつ開かれていくのを感じている。今後は、本校が協力できる立場になるように研究・実践を積み重ねて行きたい。
 本市の場合、全ての学校がネットワークでつながっているわけではない。今後、順次整備されていく予定ある。これまでの経験を元に、本校の果たす役割として、市内および近郊の学校とのつながりをもっと深めることだと感じている。そして、各学校が蓄積している情報を共有できる体制をつくらなくてはいけない。
 児童にとって、「自分の住んでいる地域を見つめ直すため」、「感動を共感するため」の道具として、インターネットの果たす役割は大きい。
 今後は、次のような課題について研究を進めていこうと考えている。

◎学級ごとに、独自のアイデアによるホームページづくり。情報発信。
◎職員の日常的なインターネット活用。(情報の収集・交換)
◎E-MAILの授業への活用。

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