(1)教材化の推進
本プロジェクトの参加校は100校を超え,教員のアイデア・工夫で様々な取り組みが実践されている。本年度はこれら事例の多くを収集し,教材的にまとめることを1つの目的とする。こうした活動は,幹事校・事務局だけでは想定できなかった様々な取り組みに目を向け,活動の場としてのプロジェクト全体の改善点を見いだすことにもつながるであろう。
多くの参加校の中には,インターネット回線が未だ十分でないところも存在する。小規模に運営する場合であれば,共通の目的に向かって個別に支援していくことも可能であろうが,100校を超える参加校に対して個別のサポートを行っていくことは難しい。こうした困難の中で,各学校が自律的にどのように活動を行っているかは,これからインターネットの教育利用を進めようという学校に対して大いに参考になるはずである。
観測データに関しては,これまでに2度,専門家の手で詳細に測定・分析してもらった。これは,各学校での観測・分析結果と比較・考察に用いるなど,中・高で進んだ学習を行おうとした場合に科学的な裏付けとなるものである。本年度もこの測定・分析を依頼し,交流や議論の土台として提供することを目的とする。
(2)プロジェクト運営体制の研究
プロジェクト自身は常に動いているため,昨年度に引き続き,プロジェクト全体の運営方法,及び,運営体制に関する検討も継続する。特に,本年度はE-Squareプロジェクトの最終年度でもあり,今後のプロジェクト運営体制は問題である。具体的には,これまでプロジェクトと直接的には関係なかった機関の訪問/意見交換,地域ぐるみで特色ある取り組みを行っている事例の詳細な調査などを行う。こうした事例を分析し,プロジェクトを安定的に運営するための方針検討を行う。
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