- 各校の年間指導計画に位置づけられた野外学習で,本プロジェクトが開発したソフトウェア:GISchoolとTabletパレット(タブレットPC,GPS等を収納する画板)を用いた実証実験を行い,実践事例を収集した。
- 実践の計画は実践計画検討部会にて検討し,実践計画を改善して実践を行った。
- 実践の成果は実践授業評価部会にて検討し,改善を加えた。
実証実験は本プロジェクトメンバーの4校で実施した。実証実験では,「総合的な学習の時間」等で地域の環境調査等を実施し,地図上に登録する調査結果を互いに利用しながら先進的なITを活用した学習効果の高い野外学習を実施した。その中で,IT機器の活用方法と効果,問題点を明らかにした。また,先進的なIT機器を活用した授業の在り方を明らかにした。
学校種・学年 : 小学校3〜6年,中学校1年
教 科 : 総合的な学習の時間,理科,社会科等での野外学習
単 元 : 地域の環境,ひとびとのくらし等
成果の活用 :
本プロジェクトでの成果である活用方法,教材,実践事例,会議録等はWeb上で公開する。これらを活用した成果の活用案を次に示す。
- 「総合的な学習の時間」や課外の野外活動,夏休みの科学研究等で,先進的なITを活用して児童・生徒が積極的に野外調査を行い,調査結果をWeb上で交流する。交流結果を基に,さらに調査範囲を広めたり,調査内容を深めたりしながら,学校や家庭で一人一人の児童・生徒の興味や関心に応じた調査活動を行う。このことにより,自ら積極的に課題解決を行う児童・生徒の姿を生み出すことができる。
- 児童・生徒が比較的簡単な操作で活用できるGIS,タブレットPCに簡単にデータを取り込めるGPS,デジタルカメラやICレコーダのデータを取り込むPost Link,野外観察で特に必要なタブレットPCへの入力等を,効果的に組合せながら,児童・生徒がIT機器を道具として活用する。また,児童・生徒は,これらのデータを学校や家庭からネットワークを介してPost Linkに登録したり,閲覧したりして,学習に活用することができる。
- これらのことにより,児童・生徒は,自分たちの住んでいる地域の調査結果だけでなく,他の地域のデータと比較することにより,空間的な広がりを持った環境の学習を行うことができ,より効果的な学習が可能となる。
成果の普及方策:
- GPSと連動したタブレットPC用ソフトウェアの公開(ホームページを通した参照,プログラムの提供等)
- ホームページからの情報提供(ノウハウ,質問受付等)
プロジェクト実施環境:
本プロジェクトでは,2005年に実施される「普通教室にパソコン2台とプロジェクター1台」導入後のクラスを想定し,校内LAN環境やインターネット接続といった設備環境,さらに,現在普及しつつあるGIS,GPS,タブレットPC等を連携させて活用する学習指導案モデルを作成することにより,教師が自校の環境に最適な指導を行うことができる。
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