7.まとめ




 「情報教育に夢と感動を!」
  このテーマで進めてきた「ロボットを利用したIT教育」プロジェクトは、本年度の改善モデル実践において、普及と活用に役立つのためのさまざまな活動を実施した。

 最初に採用したロボット「 AIBO」は、その先進性や自由度の高さから、アルゴリズムの学習を目に見える形でロボット動作としてアウトプットし、実習環境に大きな感動と学習効果をもたらした。しかしAIBOはその先進性から、調査研究レベルでは効果を発揮したものの、実際に現場が授業に導入する際には価格的、技術的難題という現実とのギャップがあり、一部の利用者に限られていたことも事実である。

 改善モデル実践では、教材の学習効果、そして夢と感動を最大限保ちつつ、より安価で設定が容易な Spyboticsに対応することにより、より現場で活用しやすい教材にすることができた。さらに、Spyboticsならではの「組み立て」から実習を行えるという新たな可能性も見えてきた。

 情報教育において、ITの集大成であるロボットから学ぶことは数知れず、我々はまだそのほんの一部を教材として具体化したに過ぎない。しかし、この教材が情報教育の入口として、誰にでもわかりやすく、これをきっかけにさらに上位の学習に進む興味を抱く生徒がいれば幸いである。さらには、この教材からスタートした「ロボット博士」の誕生を願わずにはいられない。

 最後に、このプロジェクトにご参加いただいた方々、実践授業を実施していただいた先生方の多大なご協力に感謝申し上げるとともに、これからも夢と感動のある授業の実現をお願いし、本報告書の結びとする。



以上



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