(1)自己紹介とゲーム企画の仕事の説明
講師自身の会社や作品のプレゼンテーションデータを利用して、ゲームのデモ映像や制作資料(制作画やシナリオ等)などの「モノ」を使いながら、ゲーム制作の仕事全般を説明した。
その中で特に企画の仕事が、「アイディア(企)」+「プラン(画)」でプロジェクト全体を牽引する位置づけにあることを説明した。
(2)アイディア出し体験
ワークシートを利用して、質より量、短い時間にとにかくたくさんのアイディアを書き出す体験を、生徒一人一人が個人で行った。テーマとしては、「じゃんけんゲーム」企画とした。
ほとんどネーミングだけ、かなりの数がどんどん書ける生徒と、こだわってしまって全く書けない生徒に分かれた。
アイディア段階では自由な発想で、数多く出した方が、後になってよいものができる可能性が高いことを説明した。
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講師の仕事の紹介
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アイデア出し
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(3)プランニング体験
上記(2)で出したアイディアを画面上に表現するため、画面プラン(レイアウト)に落とし込む体験を、やはり個人単位で行った。
全般的にゲームに慣れていて、図解的な表現能力も高く、ほとんどの生徒がユニークなゲーム画面の構成を作成することができた。
プランニングの作業はアイディア出しとは逆で、何らかの制約や様式(画面の場合は面積など)に、プレイヤーが何を考えるか・どう感じるかを想像しながら、アイディアを割り付けてゆく作業であることを説明した。
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プランニング体験
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(4)グループによる企画作業体験
上記(2)と(3)の結果を持ち寄り、6人程度のグループによる共同の企画作業を体験した。基本的には関連のない個人での作業を、それぞれのねらいや面白さを説明しながら、1つの案にまとめる作業である。
時間等の制約も大きかったが、基本的にはコミュニケーションの難しさから、個人単位の作業よりもかなり難航した。最後にそれぞれのグループに企画案を説明してもらったが、それこそ誰が発表するかモメてしまうグループも多かった。
しかしそれぞれのグループの企画案自体は、面白そうな案1つに絞って膨らませたり、いくつかの案を合成したり、それぞれ工夫してまとめているものが多かった。
(5)まとめ
ゲーム企画の仕事の本質は、プレイヤーが何を考えるか、どう感じるかを想像して、ゲーム世界を組み立ててゆく作業である。またプロジェクト内でも、それぞれのクリエイターが何を考え、どう感じているかを想像しながら、指示をしてゆく役割を担っている。企画の仕事の難しさは、ある意味でコミュニケーションの難しさであることを説明した。また、そのような企画の仕事が、今後いろいろな職業で重要になってくることを説明した。
最後に「感想シート」を講師から渡し、感想を書いてもらった。
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