6.評価

6.3 共同学習ツールとしての評価(GISとBBSでのコミュニケーション)

6.3.1 はじめに

 遠隔地の学校間で共通のテーマ学習などに取り組み、そこで集められた情報や交わされた内容をもとに、共同学習およびメディアリテラシー(コミュニケーション)の有効性を検証するということに関して、本システムを活用した実践分科会の中では、第3分科会がその役割を担っている。
 第3分科会は、沖縄県、鳥取県、和歌山県、栃木県と、脈絡のない距離的にも離れた4つの学校を対象としており、本システムを活用した実践を各校投げ込みのカリキュラムで行った。(実践の内容については5.4 第3分科会、P30以降を参考)
  第3分科会の実践を調査することにより、まさに遠隔地の学校間での共同学習におけるシステム評価が行えると考える。

6.3.2 調査の方法

■ 実践校

栃木県壬生町立稲葉小学校
和歌山県熊野川町立熊野川小学校
鳥取県米子市立日新小学校
沖縄県沖縄市立美東小学校
(各校の基礎データに関しては「第3分科会実践報告書」を参考)

■ 調査方法

 本調査では、上記4校が行った本システムを活用した実践「遊び場マップづくり」を対象とし、遠隔地の学校間での共同学習における有効性の検証のため、以下のデータを収集し、分析を行った。

(1)本システム上での情報のやりとり
各校が作成した遊び場マップの地図上に付加された情報や、地図に付随する掲示板のログ。

(2)担当教諭への質問紙調査
遠隔地の学校間での共同学習の有効性について、本システムがどのように作用したかを問う記述式の質問紙。

(3)児童への質問紙調査
児童の変容を見取る自己評価シートによる児童の振り返り。