14.まとめ




 本プロジェクトでは,航空写真を使ったデジタルマップ作りを通し,リアルな地域とデジタルデータの融合をおこなってきたが,子どもたちに広い視野で地域を感じさせつつ,その中から深堀した地点に目を向けることにつながったことは大きな成果だったと考えている。
 さらに,実践授業では地域の環境や授業時間等に違いがある中,合同発表会に向けてそれぞれの子どもたちが互いに伝えあうためにコンテンツを改善したり,発表方法を工夫したりするなど,表現力を養うことにもつながったと感じている。
 今回は様々な業種や分野で普及が期待されているICタグという新しい技術を,授業の中で活用することを目的に手軽に情報を引き出す道具として利用した訳だが,この点に関しては実践授業後にも新たな発見や応用例がアイデアとして挙がり,改めてICタグが無数の可能性を持つものであるという認識につながった。
 気軽に様々なものを利活用することができる「ユビキタス社会」において,ICタグはますます重要なアイテムになっていくであろう。
 特に教育分野においては,情報教育のみならず一般教科の中でも活用されることに期待する。

 このプロジェクトにおいては,学校側からの様々な協力によって調査研究を行うことができた。幸いにして,2校とも岡山市が進める「教育の情報化」実践モデル校であり,子どもたちがIT機器を道具として使いこなす環境になっていたために,準備期間が短い中でも発表会を繰り返しながら,仕上げの合同発表会まで上手くまとめあげることができた。これには,教員の意欲やスキルが高かったことにも支えられた。
 2月8日の合同発表会には岡山市長も参観され,本授業の成果を高く評価していただいたほか,後に報道も多数されていた。
 以上のことにより,これまでの活動がさらに発展することを期待し,本プロジェクトの報告とする。

最後に,本プロジェクトの推進にあたり,多大なるご支援をいただいた学校関係者,および岡山市の関係者に感謝を申し上げます。

 



前のページへ