福岡教育大学附属福岡中学校 Page2/2
実践例2 インターネットの双方向性を利用した授業実践(その2) 前回の授業の反省から、福岡教育大学の白石先生のご協力を得て、ホームページから意 見をもらうことができるようにして、再度双方向性を利用した授業実践を7月に技術・家 庭科で行った。 1年生の技術・家庭科の授業の中で「自然環境問題」を取り上げ、森林の役割について フィールドワークを行った。本校の裏に西公園があるので、その山でフィールドワークの 場所とした。 調査結果をホームページとして情報発信し、ホームページ上で一般の方々から意見をも らった。白石先生のご指導のもと、ネット・ニュースなどに協力を依頼したところ多くの 意見をもらうことができた。その結果をプリントして、掲示している。 今回の取り組みでは、本校のホームページでなく福岡教育大学のホームページ上で情報 発信した。 実践例3 調査活動におけるインターネットの利用 本校では、1年〜3年で年間35時間を使って「WORLD TIME」という生徒自身が興味・ 関心により10の講座に所属し、それぞれのテーマに沿って探究活動を行っている。また、 3年では、17時間を使って「卒業研究」を行っている。これは、中学校3年間に学んだ 内容・「生き方学習」・「WORLD TIME」・「趣味、特技」の中から生徒自身でやりたいこ とを自由にテーマ設定して探究する活動である。 これらの活動の探究活動の一つの手段として、インターネットを利用させた。生徒自身 で情報検索を行い「酸性雨」「環境破壊」「福祉」「海外の情報」にアクセスした。 実践例4 ・情報教育講習会 1学期から夏季休業までの間の講習会の取り組みで、本年度赴任した教官の情報教育技 術も向上し、2学期後半からホームページを作成することができるようになった。「生き 方学習(教科・教科外諸領域を含めた総合学習)」の平成8年度のホームページや4組 (特殊教育)のページなどは、教官の手作りのホームページである。 多くの先生が、インターネットに興味をもち、個人でプロダィバに接続したり、職員室 にあるマシンでネットサーフィンしている。 また、昨年度本校に在籍し、転出した教官の中には、自分で「学校のホームページ」を 運営している教官もいる。 実践例4 情報教育の教科書作成 本年度1年をかけて本校独自のテキストづくりを行ってきたが、大まかなところはでき あがった。前項でも述べたが、生徒や教師がホームページを作成していく上で、よき「手 引」きとなりつつある。 ○平成8年度の成果と課題 <成果> ・双方向性を利用した授業の可能性を2つの授業実践から探ることができた。生徒も学校 外から意見をもらえることに驚きを覚え、次のステップへの意欲を高めた。 ・情報教育講習会の実践を通して、短期間で教師の情報教育技術の向上が図れるようになっ た。 <課題> ・前年度計画していた福岡教育大学と連携してのローカルニュース(生徒と学生間の情報 交換)作成が、ほとんどできなかった。 ・学校の努力で徐々にインターネットに接続できる機器が増えてきたが、まだ台数不足で ある。さらなる機器環境の充実が必要である。 ○プロジェクトに参加して 2年間、100校プロジェクトに参加してインターネットの授業への利用の可能性を探っ てきた。昨年度に行ったネット・ニュースの利用や本年度に行った双方向性の利用の授業 実践は、その可能性とともに有効性にも期待できることがわかった。また、昨年度は、イ ンターネットに慣れることで終了したが、本年度は、福岡市の先生方に呼びかけて講習会 も開催した。このことは、地域への還元という意味で意義があると考える。今後さらに、 地域へのネットワークを広げて行きたい。