慶應義塾普通部 Page2/2


100校プロジェクト 平成8年度実施状況

活用方法  相手校を探す時にMLを使い、情報を流した。また、問題を立ち上げた後もWWW        の学校のホームページ上でも公開をしてこのプロジェクトに興味のある人に参加し        てもらった。

教育効果  同じ問題を皆で解きあい、意見交換をする。授業で学んだものを自分の言葉で説明        することにより、真の理解を促す。自分の考えなどをインターネット上で発表する        ことにたいして非常に意味があった。また、教科書の問題を解くときよりもゲーム        感覚的に問題を解くことによって集中し、達成感があったようである。

生徒の感想「正直いって、本当に満足感でいっぱいです。今回の宿題は、本当は「四角形の面積        を2等分する」で終わりにするつもりでしたが、何か物足りなくて数を1から          100まで作ってみました。なぜこれを選んだのかは自分でもわかりません。何か        これに惹かれてやったという感じです。途中何度もつまずきながらやっと100ま        で作ったときはうれしくて、またそれと同時にものすごい脱力感を感じました。何        しろお風呂に入っているときも電車に乗っているときもこのことが頭から離れませ        んでした。ただ、1つ心残りなのは、86が1997の順で作れなかったことです。        僕は、たまには何日も数学に没頭するのもいいな。と思いました。

技術的な課題 本来ならば,CGIを使い掲示板や、コメントの投票などを行える         システムを作って行くべきであるが、今回は生徒の意見を全てはwwwに載せる         ことが出来なくて、本来の意味でのリアルタイムなやりとりが出来ずに残念であ         った。この点が今後の課題である。また、平成9年度もこのテーマで取り組んで         行くつもりであるので、興味のある方は是非とも参加してほしい。

リテラシー  インターネットを家で使っている生徒などからメールを送られてきたりして、         また、フロッピーで提出させたりすることにより、打ち込みの手間を省いたと         ともにコンピュータリテラシーが身に付いた。また、コンピュータのインターネ         ットはメールとwwwを見るものだと思っていたが、今回、このような企画があ         り、これかも積極的に参加したいという感想をもらっている。

その他    多解問題としては、必ずしも学習指導要領に沿ったものではないので、授業のな         かでは取り組ませにくいというお話もいただいた。しかし、多解問題やあまり数          学の問題らしく見えないものの方が生徒は熱心に取り組み、本来の本当の意味で         自分で考えることができて、有意義であったと思う。また、この企画を通じて同         じ取り組みをしていただいたり、さらに熱心な取り組みを聞きこちらも勉強にな         った。また、このようなネットワークこそがメールやWWWに取り組んだ後の          学校でのインターネット活用法の大切な財産になると思う。普通部ではさらに他          校との交流などを目指したいと思う。

○プロジェクトに参加して

  この2年間は本当に意味があったがとても大変で、ホームページを立ち上げるときは徹夜し     て学校で作業をした。。はじめの研修会ではインターネットの歴史などを聞いてやっと耳慣     れたとおもったら、あっと言う間にすごい勢いで日本にも浸透した。

  ホームページ作成やメールのアカウント、はたまたサーバー、クライアントなども初めての     ことが多くとても大変であった。また、この2年間でコンピュータ教室のリプレースのこと     や様々なことと100校プロジェクトが影響を及ぼして進んで行ったように思える。

  ともかく教員のインターネットに対する意識はあがり、インターネットをISDN回線を利     用して自宅でインターネット環境を整えている教員は3名おり、他にインターネット環境を     整えている教員はさらに3名いてこれは全教員の20%にあたる。

   このプロジェクトにより体験できたことが基礎となりさらに活用への一歩を踏み出したと思     う。今回の環境で卒業生からのメールが支えとなり、教員のインターネットでのメール体験    は進んでいったが、残念ながら、クライアント1台の環境では授業の中でうまく生かす実験     があまり出来なかった。

  ただ、その限られた環境の中で、共同利用企画や海外とのメールの交換などを積極的に取り     組むことが出来たのは収穫であると思う。

  普通部では1.5Mの光ケーブルを回線として、コンピュータ教室の各端末からインターネ     ット接続をする環境をセットアップ中で、平成9年度は新100校プロジェクトへの参加を し英語、数学、国語、社会の各教科でのプロジェクトの企画案が提出された。


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