H8_Report(1) 京都府立商業高等学校 Page1/2

100校プロジェクト 平成8年度実施状況



○ネットワークの利用状況
  ・ホームページ作成
    「課題研究」という科目で、インターネット利用研究という班を設けて、ホームペー
  ジの作成を行った。具体的な内容としては、本校の最大の学校行事「府商デパート」の
  紹介、京都市伏見区・宇治市の地域紹介や、鉄道沿線の紹介等のホームページを作成し
  た。さらに、平成9年度に行われる「京都総体」の情報も含めて、本校のホームページ
  作成を行った。
    生徒のホームページ作成に当たっては、まず、校内LANを利用して、校内だけで見
  ることができるようにし、その後、教員が生徒の作成したホームページの内容を見て、
  外部に対して情報発信して良いものだけを選んで、WWWサーバの中に取り込むように
  している。このような情報の2段階発信によって、間違った情報を外部に発信すること
  がないように注意している。

 ・電子メールの利用
  教員には、全員にメールアドレスを割り振り、生徒には、情報処理科の生徒を中心に
  約220名にメールアドレスを割り振った。まず、校内での電子メールのやりとりを実
  施し、ネチケットについて十分に指導した後、校外との電子メール実習を行った。海外
  との電子メールのやりとりを英語の授業でも取り組んだ。後述する久美浜高校との遠隔
  教育では生徒間の交流や、担当教員への質問について電子メールが大いに活用された。

  ・デザインコンテスト
    情報デザイン部が制作したホームページのロゴ作品について、インターネットを通じ
  て、コンテストを実施した。投票も多く、電子メールによるプロのデザイナーからのア
  ドバイスもあった。情報を発信するとともに、その発信情報の結果を情報収集できると
  いうところにインターネットの大きな魅力がある。

  ・外部情報の収集・加工・分析
    情報処理科2年の「経営情報」という科目で、インターネットを通じて、各種の統計
  資料のデータを収集し、表計算ソフトを利用し、情報の加工・分析の実習を行った。例
  えば、年度、人口、増加率をもとに複合グラフを作成したり、人口推移の数値をもとに
  最小二乗法により傾向線を求め、折れ線グラフを作成し、将来の人口推移を予測させる
  といった実習を行った。
    このように生徒自らが、インターネットから情報を収集し、情報加工、分析できる実
  習を授業の中に取り入れている。

  ・マーケティング調査研究
  共同利用企画の全国市場調査に参加し、主に、マイコン部の生徒が、地域のマーケテ
  ィング調査を行い、エントリーを行った。
 
○平成8年度の成果と課題 
  ・インターネット利用の成果
    これまで、情報に関する教育の中で、特に高校の商業科としては、「情報処理」とい
  うことばが、一般的に使われていたが、「情報を処理する」をもとに、「情報を加工す
  る」あるいは、「情報を活用する」というように、情報教育の内容も移り変わってきた。
    更に、インターネットが教育に入ってきたことにより、「情報を発信する」という情
  報発信能力の育成が必要とされるようになったと考える。情報発信するには、モラルと
  か、エチケットといったものが、非常に大切であり、それを情報教育の中で教えていく
  ことが必要になってきている。
 

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