美里高校 Page2/2

○平成8年度の成果と課題

1)自然に交流の輪が広がっていく。全国あるいは世界レベルでのネットワークの存在を実 感できた。 2)メールを読むことを日常の一部とする生徒が出てきた。これは,何年後かには,どこの 学校でも見られる,ありふれた光景になるだろうか。 3)ホームページを熱心に作成する生徒はいるが,インターネットを自分の勉強に利用する 生徒はまだ見られない。これは教師も同様だ。教育への活用という点では,本校の場合試行 錯誤の段階と言える。 4)CGIなど少しづつではあるが,サーバの機能を利用できるようになった。サーバを管理し て分かったことだが,サーバの機能に習熟することが,インターネットのメリットを生かす のに不可欠のような気がする。 5)インターネット自体は,美里高校では当たり前のものとして受け入れられつつある。し かしまだ,一部の教師と生徒の利用にとどまっている。これを誰もがあるいは誰かが使って いるという状況を作り出すためには,課題が山積している。多くの教師,生徒が校内電話な みにネットワークを利用するには,各自のすぐ目の前にインターネットに繋がったコンピュー タがあることだ。遠い理想!? 5)インターネットあるいはネットワークについて,さまざまなトラブルに見舞われながら も,知識と経験を積んだことが最大の収穫である。自前でサーバを管理している学校が少な い現状から考えて,この経験は貴重である。何とかこの2年間で得られた経験を,多くの学 校と共有していく必要がある。ようやく,インターネットに関心のある教師で研究会発 足の動きが始まり,メーリングリストを中心に活動を開始した。

○プロジェクトに参加して

 まず思うことは,この2年間でインターネットの認知度に雲泥の差があるということであ る。正直いってこのプロジェクトへは,多くの職員の理解というよりも,あまり関心がない が,やりたいという職員の足は引っ張らないという消極的な理解のもとで参加した。しかし, 今日では,インターネットという言葉が時代を象徴するキーワードとなり,いかにして多く の教師・生徒が活用できるようにするかというのが実践的なテーマとして浮かび上がりつつ ある。同時にそれは,たとえ教師の移動があってもシステムとして安定した形でサーバーを 管理し,インターネットが教育の一環として組み込まれる体制をつくるかという課題につな がる。だがそこには,インターネットが教科の枠を超えているという利点が,校内にその存 在基盤をつくる時,ただちに弱点を露呈することにもなる。伝統的な学校のスタイルが分厚 い壁となって立ちふさがるのである。  ここでは詳しくは書けないが,新100校プロジェクトへ応募するかどうかを話し合う職員 会議で,その価値や意義を認めても,さて,誰が使うのという段になると,「総論賛成,各 論反対」ではないが,システムを管理し,教育の場で活用していく場合の課題の多さに,す んなりと応募が決まらなかったことに象徴される。

ホ−ムペ−ジへ // 前ペ−ジへ