愛媛県立新居浜工業高等学校 Page1/3

「100校プロジェクト 平成8年度実施状況」


◆これまでの取り組み◆これからの取り組み・・宇佐美 東男

1 プロローグ<学校の環境>
 本校は瀬戸内海に面した新居浜市に昭和12年に設立された。
 この街は愛媛県の東部に位置し、気候風土は温暖で、機械工業・化学工業・
鉱山関連企業が発達している。また稲作や柑橘栽培も盛んな田園工業地帯である。
 西隣にはエレクトロニクス関連企業のある西条市があり、東隣には製紙工業が
発展している三島市・川之江市がある。
 現在、機械科・電子機械科・電気科・電子工学科・工業化学科が設置されており、
約900名の生徒たちが学んでいる。
 これまでの本校出身者は約1万5千名に達している。
 学校の特徴は歴史的に進取の気象があり、新技術の導入に熱心である。
スポーツなど部活動も盛んである。
 本校の本格的なネットワーク教育は、パソコン通信「えひめ教育NET」の利用やjフ
ティサーブ上に開設された、NHK主催の「ティーズねっとわーく」の利用から始まった
といってもよい。これらのネツトワーク利用の取り組みが、現在のインターネット導入・
利用の素地になったと思われる。
 この中で教育用パソコン通信「えひめ教育NET」は平成3年から教育活動全般に利用
がはじまった。このネットの特徴は教材データベースを構築し、どこからでも自由に利用
できることである。
 教材は主にCAI(Computer Assisted Instruction)を中心にデータベース化に取組ん
でいる。更に生徒・教職員・保護者・地域社会のコミュニケーション・チャンネルとして
機能を果たしており、様々な分野の教育活動においてコラボレーション・システム(Coll
aboration System)の一部としても利用されている。
 平成7年からインターネットが導入され、幅広く教育活動に利用されてきた。

2 ネットワークの利用状況
 本格的にインターネットの教育が利用できるようになったのは、平成7年5月初旬であ
った。
 平成7年度は、前年度から導入が決定されていたので、インターネットを利用した教育
内容を正式にカリキュラムに組み込むことができた。
 平成8年度は7年度の実績を基に、授業で利用するテキストや指導マニュアルなども作
成することに努め、インターネット教育利用の普遍化に取り組んでいる。
 インターネットをこれまでに導入した科目は「課題研究」、「実習」、「情報技術基礎」
 などがある。特別教育活動では「クラブ活動」、「部活動」、「生徒研究活動」などで 
 扱っている。
 「課題研究」では電子機械科、電気科、電子工学科においてインターネット研究班を
 編成し、インターネットの基礎から研究に取組んできた。
 平成7年5月中旬には簡単なものではあったが、生徒たちの力だけによるホームページ
 を立ちあげることができた。その後、これをベースに自分たちの学校生活や郷土の紹介
 などのホームページを積極的に開発し、世界へ情報発信を行って現在に至っている。こ
 れに対する国内外からの確かな反応も得ることができた。また、電子メールを利用して
 海外高校生との交流も日常的に取り組んでいる。
 「実習」ではインターネットに関する基礎学習やネットサーフィンの体験、簡単な
 HTMLによるホームページの作成、FTPによるファイルダウン、ネットニュースの
 利用、ハードウェア関係の学習として、ネットワーク・システムの構築方法なども学習
 内容に組み入れている。
 「クラブ活動」では海外のハイスクールとの電子メールの交換などを行い、国際
 理解教育に取組んでいる。
 「部活動」では放送部、化学部、無線部などが100校プロジェクトで行われている
 各種プロジェクトに参加し、インターネットそのものを理解するとともに、各プロジェ
 クトの目標に向かって日常的に活動している。活動の一例として環境問題を扱った「酸
 性雨・・・・・1/3Page
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