岡山大学教育学部附属中学校 Page1/2


100校プロジェクト 平成8年度実施状況   


○ネットワーク利用状況

(1) 各種研修会の実施
〇 生徒
  生徒が自由にインターネットを活用できる環境の整備が本年度の課題であった。生徒
 向けにインターネットを活用するための講習会を実施した。図書室のクライアントを活
 用させ,講習会では倫理面を中心に考えさせた。教科等から生徒に見せたいページはジ
 ャンルごとにURLを整理した。生徒たちは、昼休みや放課後を利用し,積極的にイン
 ターネットを活用している。
〇 教師
  1人でも多くの教師が情報発信できるように,簡単なHTML,デジタルカメラ,カラー
 イメージスキャナの研修会を年度当初に実施した。その結果,8月には全教科のホーム
 ページを開くことができた。
〇 PTA
  土曜日の午後に開催し,約60名の保護者の参加があった。当日は父親の姿も見られ,
 コンピュータ初体験の方を中心にインターネット入門講座を開催した。生徒の家庭にイ
 ンターネットが入るにつれ,親と子,学校と家庭でも豊かな交流が開始されている。

(2) 各教科での取り組み
〇 数学科
 「マスカットスタジアム」の取り組みは2年目に入った。
  ・挑戦状のページ 
  数学に対する興味・関心や意欲を高めたり,それを評価したりすることの必要性が叫
 ばれている今日,知識伝達型の授業からの脱皮が求められている。関心を引く問題を発
 信し,生徒も自主レポートで参加している。生涯教育としての位置づけもめざしている。
  ・授業実践の公開
  数学教育の改善にあたっては,教師それぞれが持っているアイディアを交換したり,
 共同で研究したりすることが必要である。このような教材開発や指導法の研究をインタ
 ーネット上で展開するようになれば,密度の濃いコミュニケーションが可能になる。
  ・共同利用プロジェクト「多解問題」への参加
  授業の延長として学校という枠を越え,様々な人たちと同じ問題を追求していくこと
 ができるようになった。
〇 理科
  1993年度から環境教育係を設置して,身近な自然で起こっている事象でありなが
 ら,何気なく漠然と見過ごしているものに生徒が目を向け,興味・関心を高めるととも
 に,単に事象の認識だけにとどまらないで,行動的に働きかけられる能力や態度の育成
 を意図した教育実践を行ってきた。
  1996年度は,第2学年を中心にして「環境のための地球学習プログラム」に取り
 組み,班ごとに分担して校内で測定した気象データを毎日NASAのサーバーへ送った。
 さらに自校のデータと衛生画像を比較することで地域の天気と地球的な気象の変化を結
 びつけて考えることができた。また,環境をテーマにして取り組んだ「選択理科」では,
 まず生徒にインターネット上にある環境に関する生の情報や加工された情報が利用でき
 ることを紹介した。そこから情報を収集する活動を通して情報を発信している相手に詳
 しい情報を求める手段としてメールを利用したり,電話で直接話を聞いたりして人を意
 識して活動するようになった。また「酸性雨プロジェクト」等に参加し,自らが持って
 いる問題意識を一つの研究としてまとめあげるようになった。

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