岡山大学教育学部附属中学校 Page2/2
〇 美術科
本年度は,美術科のホームページを立ち上げた。まだ,授業実践や生徒作品の紹介,
岡山市で行なわれた中学生美術に関するイベントの案内,生徒のページの予告に留まっ
ているが,今後充実していく予定である。平成7年度3年生選択授業において,ホーム
ページのデザインを制作する試みを行った。本年度は,3年生選択美術専攻の生徒の中
から,ホームページ全体の構成をデザインし,美と美術に関する事柄を取材して,美術
科の中に生徒のホームページを開くチームを作り,現在作成中である。
〇 技術科
・インターネット木材加工作品鑑賞会の実践
「木材加工」領域の学習で製作した作品「整理だな」を教科のホームページに掲載し,
アドバイスやコメントをインターネットを通じて寄せていただき,それを自己評価にい
かすインターネット木材加工作品鑑賞会を行い,本校研究会で公開した。学校の外から
自分の作品へ評価をいただくことで,次の学習への意欲や成就感につながるものと考え
た。また,1年生に情報発信を体験させることでインターネット身近なものとして感じ
させることができた。
・英語版ホームページを作成
1996年度は情報発信に焦点を当て,日本語版学校紹介のホームページの作成を3
年生の技術・家庭科「情報基礎」の中で行った。1997年度は英語によるホームペー
ジを作成した。中学校での情報教育の最終段階として,国内だけでなく世界に向け情報
を発信することで,国際意識を高めることができた。
○平成8年度の成果と課題
(1) 情報は,手に入れるものという発想から脱却し,発信することのおもしろさを教師・
生徒ともに実感した。メールで様々な学校外の人々と交流することにより学校教育
の枠に閉じこもることなく生涯教育の視点からコンピュータをとらえることができた。
(2) 「コンピュータの向こうには人間がいる」ということが理解できてきた。その人間を
相手にするということは,ホームページを立ち上げるだけではなく,コミュニケーショ
ンを大切にすることが必要だと認識され始めたのである。修学旅行で訪れた地域の中学
校との交流など生徒の目の高さでの情報取得・情報発信は,豊かな情報社会を築きあげ
ていく基礎となるであろう。
(3) 生徒にアカウントを持せていないので,コメントは,教師が整理しプリントアウトし
て各生徒に渡す方式をとった。生徒からのお礼のメールも教師が目を通し,教師が生徒
が書いたものを入力して電子メールで送った。この方法は煩雑で時間を必要とした。
(4) 表現・発信を主としたとき,従来の教科の枠組みを越えた学習の必要性が生じてきて
いる。クロスカリキュラムなどの新しい教育課程が話題になっているが英文を英語の授
業で,それを「情報基礎」の授業で仕上げるといった取り組みの必要性を感じている。
○プロジェクトに参加して
(1) 岡山県主催の「マルチメディアフェア(3日間)」に中学校から唯一参加し,平素の
学校での成果を公開した。それ以外の各種の研修会・研究会も参加・主催し,インター
ネットの教育利用を幅広く紹介することができた。
(2) 地域の中だけでなく,各地の中学生と交流することにより,発信型の生徒が増加する
など,「情報」の真の意味が理解できる生徒が増加しつつある。
(3) 専用回線で接続されていることの価値を感じている。このようなプロジェクトに参加
できたことを心より感謝している。
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