H8_Report(1) 武雄北中学校 Page1/2

100校プロジェクト 平成8年度実施状況 


 
○ネットワークの利用状況
 1 WWW を利用した実践
  ・保健体育科の例
   中学生期に多い交通事故とその要因についての学習のなかで、インターネットを利
  用した。
   本校は市街地から約15分の山間にあり、都市部に比べ交通量そのものは少ない。し
  かし、しだいに自動車の数が増え通学路は必ずしも安全とは言えなくなりつつあり、
  それに加え生徒の自転車通学(ほぼ100%の生徒が利用)のマナーも例年低下する傾向
  にある。一方、インターネット上には、交通事故の事例を具体的に紹介しているペー
  ジがある。そこでこのような情報を教材として利用することにより、交通事故の悲惨
  さや怖さを間接的ではあるが認識し自分自身の問題として捉えさせ、事故の防止ひい
  ては自分の将来にまで目を向けていく自己教育力の基本とする目的で授業を行った。
  ・学級活動の例
   自分たちの住む地域の情報をインターネットにより発信した。
   生徒にとって自分たちの住む地域にもっと目を向け、地域をもっと知ることは意義
  深いものと考える。そこで情報活用能力を高めるために、学級活動の一環として、地
  域の情報を収集し自分たちなりの言葉で広く紹介する活動を行った。この活動を進め
  ていくなかで、生徒は自分たちの収集した情報がインターネットで広く公開されるこ
  とに対して、その責任の重さを痛感し、プライバシー保護や著作権等自分たちが発信
  する情報に細心の注意をはらうわなければならないことを学んだ。
   また、その過程を通して学級の一員としての自覚を高め、さらにネチケットの学習
  を学級における人間関係に転化し、それからの学級作りに生かしていった。
  ・美術科の例
   世界中の美術館に所蔵されている名画をインターネットを利用してグループごとに
  調べ、他の生徒に発表するという形式で授業を行った。
   美術科において、鑑賞領域は「創造の喜びを味わわせ、美術を愛好する心情を育て
  豊かな情操を養う」上で重要である。しかし実状は、教科書や資料集等では資料の絶
  対数が圧倒的に不足しており、また検索などの活動には向いておらず、さらに美術館
  に足を運ぶとなればこれも事実上不可能である。
   そこで、インターネット上で公開されている美術館を利用して、グループごとに自
  分たちが関心を持つ画家や時代等のキーワードで検索し、鑑賞した結果をグループ発
  表で紹介した。今回利用したクライアントは4台である。
   実際に調べてみると、インターネットとはいえ情報量に格差があり実際に授業で利
  用できたホームページは、Webmuseumのみであった。授業ではビデオプロジェクタを
  利用し、大きな画面で鑑賞させた。画質はCRT上で見る限りは、画集と遜色ない程度
  であり、ビデオプロジェクタ上の絵も鑑賞に十分耐えるものであった。
 2 テレビ会議システムを利用した実践
  ・特別活動の例・・・・FreeVue の利用
   佐賀県唐津市立志道小学校との間でテレビ会議システムを利用して交流を行った。
  志道小学校は28.8kbpsで佐賀県教育センターに、本校は26.4kbpsで佐賀大学に接続し
  た。両校のシステムはクライアントがFM-TOWNS MA(Windows3.1) でビデオカメラは市
  販のCCD カメラや教材提示用カメラなどを利用した。
   交流は本校が特別活動の時間に実施し、志道小学校が社会の時間に実施した。
   この交流は、志道小の5年生から出された武雄市の焼き物産業に関する質問に、本
  校の生徒が答えるというものであった。意見交換は全て音声で行い、送られてくる声
  のメッセージはコンピュータ室のスピーカーから流すことにより、全ての生徒がすぐ
  に確認できるようにした。音声の状態は非常に満足いくレベルであり、電話並の音質
  が得られた。音声で答えるが難しい質問については、カメラの前に資料を持って行き
  これをカメラで接写して送った。他にもFreeVue を使って福岡県の中学校との間で、
  英語の共同授業を試みた。

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