***学校 Page2/2
エンジンを駆使し,得たい情報を自主的に探す姿をよく見るこができた。また英語に接す
る機会や必要性にともなって,英語に関する興味関心も向上していった。
ところで,インターネットを利用するにつれて問題点や課題もいくつか見られるように
なってきた。例えば,情報活用能力の中の情報発信能力の育成が十分に行われなかった。
どのような情報を発信すればいいのかがわからないために,個人のホームページを作成す
ることが出来ない。E-mailにおいても,書くことがないためにあまり継続できない。ある
いは,技術的な点での問題などである。
また,クライアント数や操作できる時間帯の問題からもE-mailの日常的なチェックする
習慣がに身につかなかったり,全校生徒が十分に操作できる所までは行かなかった点が課
題である。
さらには,最近問題になっている個人情報の扱いについても,決して十分に意見を煮詰
められているとはいえないために,この点に関してもまだ課題を残している。
教職員サイドにおいては,管理者の養成やメインテナンスにも課題がある。また,導入
当初は,あまりインターネットに関しての意見が出なかったが,利用者数や知識の増加に
ともない,最近では,肯定的な者,否定的な者,無関心な者など様々な考えを持った人々
が現れだした。ところで,現在の教職員の利用状況であるが,各自の興味,関心もあるた
めに本校では教職員の約3分の1ぐらいに普及している。おそらく,このあたりの数字か
ら半数までの職員に日常的に利用すれば大成功であると思われる。ともかく,いろいろな
面においての職員の共通理解を深めていくことも今後の大きな課題である。
○プロジェクトに参加して
全体を通して
インターネット黎明期ともいわれるこの時期にこのプロジェクトに参加することが出来
たことは,とても意義深いものがあり,またうれしく思っている。わずか2年前は参考書
もプロバイダーもなく,日本語も十分に表示できず,音声もほとんど聞き取れず,まして
動画などといった状況であったものが,劇的ともいえる状況の変化により改善されていっ
た。このことを考えると,今後どのように発展していくのか目が離せない。学校での利用
方法に関しても,まだまだ試行錯誤の段階で,どのような利用方法をしていけばいいのか
はこれからの研究課題である。
プロジェクト期間の間に生徒,教職員,あるいは保護者や地域社会は明らかに変容して
きた。明らかに学校という小さな社会の枠が取り払われつつある。例えば国際化に関して
見てみると,アメリカや,アフリカからメールが届いても特別な意識をすることがなくな
った。特に,国際交流クラブの生徒達では,自ら進んで英語の辞書を引き,E-mailを書い
ている姿をよく見かけることが出来るようになった。「英語が好きになった。」と言う言
葉が印象的であった。
教職員に関しても,今までコンピュータには全く無縁であった先生までが,自分でコン
ピュータを購入し,インターネットを利用している姿が日常的になった。職員室の中での
雑談の中にも頻繁に,そして自然に「インターネット」という単語が出てくるようになっ
てきた。
今後,さらに学校教育においての有効利用を図っていくことが出来るように,様々な研
究を行っていきたい。
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