酸性雨/窒素酸化物調査プロジェクト
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本校科学部では環境にかかわる内容として継続して以下の項目に取り組んでいる。
放射線測定機「はかるくん」を使用。
パックテストを使用。
レインゴーランドを用いて雨水を採取。pH計,導電率計で測定。pHはパックテストを併用しpH計と比較する。
冬季は雪の酸性度を測定する。降雪の場合は,1.5?のペットボトルの上を切り取り,円筒形にしたものを作成。これで降雪を採取する。その場でポリ袋にペットボトルごと入れ密閉する。これを室内で自然融解させ,酸性度と導電率を測定。
天谷式サンプル管を用いてサンプルを採集。その後ザルツマン試薬で測定。なお,測定機はエコアナライザーとユニメーター(共に筑波総合科学研究所)を併用。 冬季については,夜間試薬が凍結するので正確なデータは期待できない。 |
科学研究発表会のようす |
本市では,毎年11月に札幌市中学校「私たちの科学研究発表会」が開催され,市内の理科部や科学部,夏休みの自由研究などに取り組んだ生徒の発表会がもたれる。
本校科学部は,毎年この発表会でその年の酸性雨と窒素酸化物濃度の測定結果を発表している。
僕たち発寒中学校では,去年まで環境調査としていろいろな研究をしてきました。昨年度に引き続き,今年の学校周辺の環境は去年と比べてどのようになっているのかということを調べたかったからです。
研究の目的は学校周辺の二酸化窒素濃度(Nox)と雨の酸性度を測定し,学校周辺の環境の状態を調べることです。
ア.酸性雨分取器「レインゴーランド」を設置します。
イ.採集した雨をpH計と導電率計を使って測定します。
・pHは7が中性,それを下回ると酸性,上回るとアルカリ性となります。
・水の導電率の値が高ければ不純物が多いということになります。
学校裏側の屋根や木からのはね返りの雨水が入らない場所に設置します。
ア.サンプル管を設置します。
イ.回収したサンプル管にザルツマン試薬を注ぎ,15分間おきます。その後,「ユニメーター」を使い,濃度を測定します。
濃度は,0.06ppm以下が生活するのに害の無い基準値で,これを超えると空気が汚れているといえます。
測定場所は,
・グランドフェンス ・校庭前藤棚 ・校舎裏側 ・4階第2理科室
・1階第1理科室 ・発寒中校区の住宅街 ・しらかば公園
・発寒西小と発寒中の間の通路 ・旧中ノ川 ・札樽自動車道の下
の10ヶ所です。
ア.pHの変化のグラフ
イ.導電率の変化のグラフ
酸性雨はpH5.6以下の雨です。
全体の結果を平均してみると,pH5.6という数字が出ました。学校周辺には酸性雨が降っていることがあるということがいえます。
また,夏ごろに酸性に近づくという傾向があります,原因はわかりませんでした。
導電率の数値は特に傾向といえるものはなく,安定していませんでした。この原因はわかりませんが,日によって不純物の混ざっている量が違うことを表しています。
生活していて害の無い数値は0.06ppm以下です。結果を見ると発寒中周辺は生活していて害のない環境であるといえます。
・二酸化窒素濃度の測定をした回数が少なかったので今度からはしっかり予定を立てて測定したいです。
・酸性雨測定では夏ごろになぜ酸性度が高くなるのかがわからなかったので,次からはしっかり考察して疑問をなくすようにしたいです。
今回は実験回数が少なく,データの数が少なかったですが,一応学校周辺の環境を知ることができたと思います。
発寒中の周りの環境は良かったけど,油断をすれば環境汚染が進んでしまうので,地球環境に気をつけて生活していかなければならないと思いました。