全国発芽マップ企画

1. 企画の条件

1.1. 企画の概要,目的  

 「全国発芽マップ」はインターネットを活用した全国的な栽培学習である。  概要は,まず同日,同時刻に一斉に全国各地で種子をまく。その成育の様子や子どもたちの活動を電子メールやホームページ等で情報交換したり,データをまとめたり,交流を図ったりする。そのようなインターネットによる協働的な学びの場を通して,理科や社会科等の教科のねらいを実現すると同時に,総合的な学習に発展することを期待するというものである。また,子ども自身が使えるメーリングリストによる交流やテレビ会議システム活用によるリアルタイムな情報交換等を考えていく。また,今年度の目標として、これから他の学校等が同種の企画(植物等の栽培学習企画)を計画・実施する上で参考となる栽培学習企画実施マニュアルを作成することとした。

 これまでに,100校プロジェクト校を中心に参加校を募り,平成7年度にかぼちゃ,平成8年度に綿を栽培してきた。平成9年度から平成11年度までは,ケナフ(アオイ科,Kenaf, (Hibiscus cannabinus L.) )の栽培を実施してきている。ケナフとは,アオイ科の1年草で生命力が強く生長が早い植物で,木材に代わる紙の原料として現在,世界中で注目されている。また,二酸化炭素の吸収に優れているため,地球温暖化抑制につながると期待されている植物である。  日本で学校がインターネットに接続し始めた時期から行われた実践であり,試行錯誤を繰り返しながら続けられてきたものである。その過程の中にインターネットの教育利用における示唆が含まれていると思われる。

1.2. 参加校

1.2.1. 参加校の募集

 「全国発芽マップ」には,柔軟で,参加者をまったく束縛せず,すべての参加者が企画の方向付けに対して影響力を持ちうるという特色があり,これはまさに「文化」といってもいいものです。従って、参加についての条件は特に設けていないが,植物の栽培学習や児童・生徒同士の交流に興味・関心があり,ケナフを栽培し観察できる学校を募集した。平成11年度4月中旬から全国発芽マップのメーリングリストを通して新たな参加校を募った。また,Eスクエアプロジェクトが平成11年9月から実施されたことで,CEC(財団法人コンピュータ教育開発センター)のホームページでも参加校の募集を行った。  本企画の趣旨に賛同され応募された学校は全て参加校とした。

 この時点で、この全国発芽マップの企画が継続されるのかどうか明確でない状況にあったが、参加校の募集を行った。

1.2.2. 参加校

 平成11年度は,以下の参加校により本企画を実施した。

幹事校:

参加校:

宮崎大学教育文化学部附属小学校

宮崎市立本郷小学校,宮崎大学教育文化学部中山研究室,

宮崎市立住吉小学校,宮崎県串間市立市木小学校築島分校,

宮崎県東臼杵郡椎葉村立椎葉中学校,宮崎県日南市立大堂津小学校,

宮崎県日向市立平岩小学校,大分県日田市日田林工高等学校,

大分県日田市石井小学校, 熊本県阿蘇郡長陽村立長陽小学校,

熊本県阿蘇郡長陽村立立野小学校,

鹿児島県枕崎市鹿児島水産高等学校,鹿児島県瀬戸内町久慈中学校,

鳥取県西伯郡西伯町西伯小学校,岡山県苫田郡鏡野町鶴喜小学校,

兵庫県神崎郡福崎町福崎小学校,京都府京都市納所小学校,

京都府京都市百々小学校,京都府京都市朱雀第二小学校,

京都府京都市深草小学校,京都府京都市有済小学校,

大阪府枚方市桜丘小学校,大阪府和泉市いぶき野小学校,

大阪府和泉市南池田小学校,三重県安芸郡河芸町上野小学校,

三重県三重大学教育学部附属小学校,愛知県半田市亀崎小学校,

富山県富山市水橋中部小学校,長野県諏訪市諏訪南小学校,

静岡県焼津市東益津小学校,埼玉県戸田市新曽北小学校,

東京都北区堀船小,神奈川県愛甲郡清川村宮ケ瀬小学校,

神奈川県相模原市淵野辺小学校,神奈川県相模湖町千木良小学校,

神奈川県横浜市岩崎小学校,神奈川県横浜市神大寺小学校,

神奈川県大和市林間小学校,千葉県流山市八木南小学校,

茨城県岩間町岩間第二小学校,茨城県西茨城郡七会村七会小学校,

茨城県西茨城郡笠間中学校,茨城県西茨城郡岩間第三小学校,

茨城県つくば市並木小学校,茨城県茨城大学教育学部附属小学校,

福島県双葉郡葛尾村葛尾中学校,宮城県仙台市古城小字校,

宮城県仙台市東北学院中学高等学校,山形県山県市東小学校,

山形県山形大学教育学部附属養護学校,秋田県湯沢市湯沢東小学校,

北海道勇払郡鵡川町花岡小学校

計53校


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