岡山大学教育学部附属中学校 Page1/2

新100校プロジェクト 平成10年度実施状況 


1.インターネットの利用状況
今年度は重点企画及び自主企画への参加はできなっかた。

2.平成10年度の成果と課題
教科ごとの取り組みをいくつか紹介する。

(1)技術科
校内研究として取り組みをした。
「小中高の体系的な情報教育をめざした教育課程のあり方−情報活用能力を養う「情報基
礎(「情報とコンピュータ」)」の学習−」を第1次の技術科の研究主題としている。ま
た,技術科の第1次の研究においては,「学びを積み重ねる」ことを小中高の系統性を持
たせながら,自らの学習課題への取り組みに生かすことのできる情報活用能力を身につけ
ることと,規定し,主体的に学びを積み重ねる生徒を育成するための,学習内容,方法に
ついての研究を行っている。
「情報基礎」(「情報とコンピュータ」)の学習でもアプリケーションソフトの利用,プ
ログラミングなどの「コンピュータの操作に慣れる」指導に終わっていて,お世辞にも体
系的な情報教育の一翼を担うといった指導はできていないという反省がある。
本校生徒は,半数以上の生徒が家庭にコンピュータを保有し,日常的にコンピュータを利
用したり,インターネットにも接続できる環境にある生徒も多い。反対に小学校でも,コ
ンピュータを使った学習の経験は,ほとんどなく「情報基礎」(「情報とコンピュータ」)
で初めてコンピュータを本格的に操作する生徒もいる。このように,レディネスの異なっ
た生徒を対象とした「情報基礎」(「情報とコンピュータ」)の指導は,まず,小学校で
の経験や中学校で新しく学習した内容を整理し,情報や情報手段の活用を再認識できるよ
うに心掛けたい。以上のような考察から,「ネットワーク社会での道徳的意識(情報モラ
ルや責任,ネチケット,著作権保護等)を身につける。」を具現化するために,キューブ
メールを利用し,教室内LANでの通信の経験をさせ,どのような意識を持ってネットワ
ーク社会に臨めばよいかを考えさせた。
また,従来3年生で行っていた「情報基礎」の学習の13時間分を1年生で行うことによ
り,情報活用能力を養い,コンピュータをより身近に感じさせ,技術科に限らず様々な学
習場面でコンピュータの利用が適切に行えるようなカリキュラムを試行した。

(2)理科
毎年行われている理科の児童生徒科学発表会で,地域審査を通過し岡山県の審査に残った
ものの資料が過去40年にわたって所有いている。(小学校1年生から中学校3年生まで)
それを電子情報化し生徒の科学研究に生かしたいと考えた。そこで研究発表資料をアクセス
を使ってデータベース化した。電子情報にした件数はここ20年間の中学校のもので約40
0件である。インターネットで検索できるようになったので,例えば生徒がAということに
ついて研究したいと考えたとき,検索し概要をつかんだ上で理科室にある実際の資料を調べ
ることになる。これまでは,研究内容が以前のものの繰り返しであったり,研究や実験方法
で悩んだ生徒も多かったが,以前の資料を参考に深めたり,発展させたり,新しい視点で研
究するものが増えてきた。どのような課題にしたら良いか迷っている生徒にとっても参考に
なったようである。このデータは外部からもパスワードを使って見ることができる。(まだ
PR不足からか外部からの利用はこれからである)
この情報の検索については,同時にインターネットで検索できるようにした図書の情報と同
じように扱うことができることを目指している。つまり書物としての情報や発表資料として
の情報,そして一般的なWWWの情報も同じように検索の対象として生徒が活用できるとい
うことである。
データの更新や追加,検索に於いての絞り込み方法などシステム上の課題も多いが,「利用
を考えたデータベース」を目標に取り組んで行きたい。
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