浦和市立高校 Page 2/2
新100校プロジェクト 平成10年度実施報告
4.普通科授業における、ネットワークの利用
本校では、次の二つの形で授業に使われている。ネットワークをクラス単位で使用でき
るのは情報学習室だけなので、ほぼ毎時間利用されている。
(1)ネットワークを資料収集の道具として利用する授業。
社会科の1年政治経済や3年倫理社会
(2)ネットワークそのものを理解するための授業。
2年文系の物理TA
(1)資料収集の道具としての利用
1年政治経済では、教室の授業のほか、自らのテーマで資料を集めレポートを作成する、
調べ学習を行っている。今までは、図書館で、本やCD−ROMを使って資料を集めさせ
ていた。しかし、生徒のテーマは新しい内容のものが多く、図書館の本では生徒のテーマ
に充分対応できなかった。インターネットを導入すると、新聞記事を始め多くの情報源が
あり、検索ソフトを使うことによって目的の資料を手に入れることができている。3年の
倫理社会では、授業の中でディべートを取り入れている。昨年、一部の生徒が資料集めに
インターネットを使いだし、効果的だということから、今年は利用する生徒が激増してい
る。しかし、インターネットで資料を沢山集めた班も、自分達で理解し立論するまでに行
かないで、負けてしまう例もある。今年は、自分達の立論をホームページにしようと、試
みている。
(2)ネットワークを理解し使いこなすための授業 (ネットワーク・リテラシイの育成)
本校の2年文系クラスでは、理科は教養として物理1A2単位を学習する。クラスを2
班に分けて、物理の先生と二人で1単位分としてコンピュータの授業を行っている。物理
TAでは4章に情報と情報処理、5章に発展があるので、この部分にネットワークの授業
を位置づけた。一学期はネットワークの基礎として、教科書の内容を10時間ほど講義し、
2学期から実習を行った。文系のクラスだか、コンピュータに興味を持つ者が大部分で、
積極的に実習を行っていた。全員が絵や文字を入力することができ、最終的には全員がホ
ームページを開設し、担当教師に電子メールを出すことができた。
5.まとめ
インターネットの技術は日進月歩なので、その機能や能力を特定することは難しい。校
内に、こうした環境を整備し、多くの先生方に使ってもらうことによって、色々な使い方
や能力が明らかにされてきた。学校での利用が進むと、家庭から接続する先生も増え、夏
休みの海外旅行の宿をインターネットで予約したり、外国の新聞を毎日読んでいる先生な
どが出てきた。こうした経験や知識から、学校での新しい利用方法が考え出されている。
インターネットに接続したコンピュータは、情報を処理するだけの道具でなく、情報を
集め、処理し、コミニュケーションできる道具となる。インターネットを利用した授業か
ら、インターネットに接続したコンピュータは高校の学習環境として重要なものであるこ
とがわかった。
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