富山県立大門高等学校 Page2/2
○平成10年度の成果と課題 ・活用方法 1年生は,全員が週2時間コンピュータに触れる時間がある。2・3年生は,情報コース 選択者が週1時間程度授業で利用している。コンピュータは,授業以外にも自由に利用するこ とができ,実際に,始業前や放課後メール等を頻繁に利用している。最近では,70台のコ ンピュータでも足らない位である。 ・教育効果 本校では,発表力を重視した課題研究等を行っている。情報収集や研究のまとめ,プレゼ ンテーションでもコンピュータを利用している。このことにより表現力や発表力など座学で は身につきにくい能力をつける一助となっている。また,海外とのメールのやり取りは,英 語力育成とともに,何事に対しても積極的な気持ちが芽生えてくるようである。 ・技術的課題 特に大きな問題は生じていないが,教員が勉強する内容はだんだん増えていっている。 ・リテラシー 1年生1学期に,集中的にコンピュータ技術を習得させている。内容は,日本語入力・変 換,表計算・グラフ,メール,インターネット検索方法,ネチケットである。特に,ネット 上の道徳は大切であると感じている。 ○新100校プロジェクトに参加して ・普通科高校における情報教育 本校では1年生全員に「情報科学」の授業(2単位)を実施している。この授業では,コンピュ ータを道具として利活用できる情報活用実践力の育成を重点に行っている。そして,自己表現のひ とつの方法としてコンピュータを利用していくことを目指している。 技術指導(ワープロ,表計算,インターネット,メール)は1学期に集中的に行ってきた。2・3 学期は,それを利活用していく授業となる。本年は,『図書館蔵書データベース』の個人ページの制 作とグループに分かれて活動し様々な情報を統合する授を行った。それぞれの課題完成後クラス発表 会を行い評価会を行った。ここでは,自分で情報を発信する上での課題,自己表現の大切さを学んだ。 2年生の課題研究では,習ったことを多いに利用し,自分で課題を設定し数学,理科,情報メディア の研究に努め,課題研究発表会でもしっかりしたプレゼンテーションができる生徒も現われた。 ・国際環境サミット 一昨年9月,アメリカオレゴン州で第1回国際環境サミットに参加し,世界の高校生とともに地球 環境問題を議論してきた。単なる国際交流に終わらせるのでなく,日本人として自分の意見をしっか り主張できる生徒を育てていくという信念を持って活動している。来年9月のオーストラリアでの 第2回国際環境サミットに向けて現在活動中である。 ・研究会 12月に恒例の「インターネット利用研究会」を本校で行った。県内高校から多くの先生が 参加され,活発な意見交換が行われた。富山大学の先生も2名参加していただき,私たちの情報 教育への取組みに対する示唆もあった。特に,今年度より実施した「情報メディア」へは多くの 貴重な意見をいただいた。 ・その他 今年度9月に本格的に校内LANを整備し,すべての教員机からネットワークを利用できる環境が 整った。その後,LANカードだけを支給しただけで,多くの教員が自分でノートパソコンを所有す るようになった。現在は,8割強の教員がネットワークに接続し校務に利用している。それに伴い 教員一人一人のコンピュータに対する意識の高揚と情報教育に対する意欲がでてきている。ネット ワークを利用した本格的な校務運営がどこまで進むか来年度以降が楽しみである。