H10_Report(1)京都府立商業高等学校 Page1/2


新100校プロジェクト 平成10年度実施状況


○ネットワークの利用状況
・ホームページ作成
 科目「課題研究」において、インターネット利用研究班を設け、ホームページの作成を
行った。具体的な内容としては、氾濫する情報化社会に対応すべく、インターネットのW
EB上での情報について、本校においての活用方法を見出し、抽出された情報を発信する能
力を育成するとともに、プログラミング能力を活かした作品を完成させることを目的とし
実際に3000件にも及ぶデータを収集し、データベース化する作業をおこないCGIプロ
グラミングを使って一般にサーチエンジンとよばれるものまで完成することができた。
またデータの内容を高校生向けにしたために、後輩達にも有効に利用してもらえる作品と
なった。生徒のホームページ作成に当たっては、まず、校内LANを利用して、
校内だけで見ることができるようにし、その後、教員が生徒の作成したホームページの内
容を見て、外部に対して情報発信して良いものだけを選んで、wwwサーバの中に取り込む
ようにしている。このような情報の2段階発信によって、不適切な情報を外部に発信する
ことがないように注意している。

・電子メールの利用
 教員には、全員にメールアドレスを割り振り、生徒には、情報処理科の生徒を中心に約
220名にメールアドレスを割り振った。まず、校内での電子メールのやりとりを実施し
ネチケットについて十分に指導した後、校外との電子メール実習を行った。海外との電子
メールのやりとりを英語の授業でも取り組んだ。後述する久美浜高校との遠隔教育では生
徒間の交流や、担当教員への質問について電子メールが大いに活用された。

・デザインコンテスト
 情報デザイン部が制作したホームページのロゴ作品について、インターネットを通じて
コンテストを実施した。投票も多く、電子メールによるプロのデザイナーからのアドバイ
スもあった。情報を発信するとともに、その発信情報の結果を情報収集できるというとこ
ろにインターネットの大きな魅力があると考える。

・校内イントラネットの構築
 イントラネット用サーバを構築し、朝の連絡会や教科の連絡などをWWWを使って行うこと
にしている。また各分掌のページをイントラの中に開設し、分掌ごとに、FTPでサーバにア
ップする方法をとっている。このことにより、エンドユーザコンピューティングの推進とWWW
に載せるコンテンツの取捨選択をより円滑におこなえるように考えている。

・府立高校研究会のホームページ開設
「商業教育研究会」「情報教育研究会」の公式ホームページの企画・運営をおこなった。
これらの詳細については下記URLをご覧ください。
http://www1.kyoto-be.ne.jp/shoken/(京都府立高等学校商業教育研究会)
http://www1.kyoto-be.ne.jp/jyoken/(京都府立高等学校情報教育研究会)

○平成10年度の成果と課題
・インターネット利用の成果
 これまで、情報に関する教育の中で、特に高校の商業科としては、「情報処理」というこ
とばが、一般的に使われていたが、「情報を処理する」をもとに、「情報を加工する」ある
いは、「情報を活用する」というように、情報教育の内容も移り変わってきた。
更に、インターネットが導入されたことにより、「情報を発信する」という情報発信能力
の育成が必要とされるようになったと考える。情報発信するには、モラルとか、エチケット
といったものが、非常に大切であり、それを情報教育の中で教えていくことが必要になって
きている。情報教育が、情報処理、情報加工、情報活用と、まず情報が存在し、それをもと
に処理等を主体として行ってきたが、インターネットの導入により、生徒自らが情報を作成
し、発信することが可能となった。生徒の意欲や興味・関心の点からも、教育効果は非常に
高いものになったといえる。


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