岡山県立岡山芳泉高等学校 Page2/2
新100校プロジェクト 平成10年度実施報告
4 教科・生徒指導における活用
インターネットに接続して4年,現在教員室には個人所有のものを含め
て15台,進路指導室には3台,図書館に5台,コンピュータ教室に24台
のコンピュータがWWWを閲覧することができる.そのような環境下,昨年
と比較して教師は授業の教材資料作成用や授業展開(1年生現代社会,家
庭科,保健,2年生パソコン英語講座,地球環境を考える)に,インター
ネットの利用が目立ち始めた.また,生徒の活用法として,電子メールだ
けでなく各教科の調べ学習(現代社会,保健,家庭科)にインターネット
上のデータベースを利用する者が目立ち始めた.そのような状況下,イン
トラネット(一部インターネットから参照可能,学校で使おう)を構築して本
校でも,新しい総合的な授業展開を模索中である.また,国内外の大学
の新鮮な情報が入手可能なこともあり,教員・生徒ともに進路を考える情
報の入手源として活用している。加えて,留学した生徒や進学した卒業生
と電子メールで連絡を取ることができ,今更ながらインターネットの双方
向性の有用さを実感する毎日である。
5 重点企画や自主企画への参加
インターネット・クラスルーム (重点企画,国際化企画)
100校プロジェクトに参加して以来,英語科インターネット活用の取
り組みの一環として電子メールによる国際交流を実施してきた(本校成果
報告:平成7,8,9年度).今年度は,土曜日特別講座の受講者と情報
ボランティアに参加した生徒を中心に,英語ライティングの授業と関連さ
せてインターネットクラスルームに参加した.今年度は,電子メールによ
る海外交流ばかりでなく,本校独自のサーバを設置し,我が国や本校の様
子をホームページを通じて世界に公開することを試みた.
教育用レイティングシステムの運用実験 (重点企画,高度化技術企画)
将来,インターネット利用環境がほとんどの学校に整備されるであろう.
だが,教育利用という観点で,公開されているホームページを見れば,好
ましくないものも含まれている.学校へのスムーズなインターネット導入
に役立つことができればと考え,本実験に参加した.
地域におけるネットワークの有効な活用方法の研究 (自主企画)
学校と家庭の間における連絡手段としてのインターネットの活用を目指し
て,これまで蓄積してきたノウハウをもとに企画,研究,実践を試みた.そ
の第一歩として,保護者対象のインターネット初級体験講座(10月30日,20
名の保護者参加)を実施した.11月には,1,2年生対象に家庭における情報
インフラ整備を調査するためのアンケートを実施した.今年度,校内に各種
サーバを設置できる利点を生かして,保護者を対象としたメーリングリスト
とホームページ「芳泉ファミリー」を公開,運営した.また,複数の学校の
教師が共同して教材を開発するためのインターネット利用の研究を試みた.
メーリングリストばかりでなく,画像や音声を活用して現在実験中である.
○平成10年度の成果と課題
昨年度までの活動をうけて,本年度は芳泉高校発の様々な情報発信や新しいイン
ターネットを利用した教材研究,授業,家庭との連携に関する研究を試みた.学校
や社会を取り巻く情報環境は急激に進化しており,これからの学校や教師のあり方
を模索してみた.学校,教師のインタ−ネット活用を如何に進めていくか?今なお
試行錯誤中である.
○新100校プロジェクトに参加して
ネットワークに接続されたコンピュータの教育に関する活用法の研究が,早急に望まれる.