2. 唯一,ものになったのは,東海スクールネット研究会,北海道陵雲高校などと共同で行った「自律型広域学習環境計画」への参加である。美里高校の生徒だけでなく,他の県内の高校生が2人参加して,11月に愛知県の滝学園で「高校生の集い」をもった。これは北海道陵雲高校の奥村先生のアイデアに基づくもので,地域性を重視しつつ,生徒の自律的な活動,広域の交流を狙ったものである。集いに向けてのメーリングリストの構築,当日の活動も生徒主導で進められ,生徒の自律的な活動として見るべきものがあった。来年度も継続の予定である。
3. コンピュータ教室の平均的な日常はつぎのようである。
昼休みになると,昼食を終えた生徒が,友達とあるいは一人で,コンピュータ教室にやって来る。思い思いに,電源をいれ,ソフトを立ち上げる。ゲームで遊ぶこもいれば,検定のためだろうか,ワープロの練習をしている子もいる。メールを読んでいる子もいるが,圧倒的に多いのは,ウエッブを見ている生徒である。それぞれ目的にしたがって,コンピュータを利用しているわけだが,ほぼ半分ぐらいの台数が,毎日埋まっている。夏は,クーラーのおかげで,満員の盛況だった。いまは,女生徒が多いが,夏は男子生徒が多かった。そういえば,あやしげなページを覗いている生徒がいたが,注意するとしばらく来なくなった。その後生徒を動員して,すべてのキャッシュとブックマークを削除した。
美里高校では,とくにフィルターをかけるなどの特別な処置はしておらず,ときどき机間巡視をするだけである。
放課後になると少し様相が違って来る。昼休みよりも数が少ないが,インターネットで遊ぶのが目的の生徒がほとんどである。昼休みでは,時間が足りないので,メールを書くのは主に放課後である。毎日のようにチャットを楽しんでいる生徒もいる。相手が誰か心配だったが,県内のボランティアグループである親子ネットのチャットルームがメインのようで,安心した。
学習で使っている様子はない。ウエッブを見るのも,情報検索というよりも好きなページを見て楽しむのが中心である。
専用線で繋がっているにしては,もったいない使い方だろうか?
しかし,専用線だからこそ生徒が遊びに使うのも大目に見えるのである。ダイアルアップであれば,電話代が気になって,とてもこんな自由な使い方はできない。専用線だからこそ手に入るぜいたくといえるだろう。