東京都立光明養護学校(国立小児病院内)そよ風分教室 Page1/2



       新100校プロジェクト 平成10年度実施報告

○インターネット利用状況
<ホームページの作成と更新>
 今年度は次の点を念頭に置いて、10年度版ホームページの作成・更新を行った。
  ・保護者・病棟向けに発行される「そよ風通信」の冒頭原稿からピックアップしたも
   のをトップページに掲載し、分教室のホットなニュースとしてアピールする。
  ・ホームページを児童・生徒の作品発表の場として定着させる。
 「そよ風通信」の発行は、11名の教員が持ち回りで担当しているため、各教員の文章を
文責名をつけて掲載することになった。編集やデータのアップ作業は担当者が行ったが、
他の教員にもホームページが身近なものと感じるきっかけとなった。
 「分教室紹介」の文面・入力は今年度在籍の中学部の生徒が更新した。デジタルカメラ
撮影、画像処理、レイアウトなどは、生徒と教員の共同作業で完成させた。
 「児童生徒の作品」は、作品目次に個々のコーナーを設けることで更新しやすくなった。
また、個人別にフォルダを作ってHTMLファイルを保管することで、テキストの更新程度な
ら児童生徒のみで作業ができるようになった。 

<ネットワーク上の情報を使っての学習>
(例)理科 小学5年 単元「天気の移り変わり」
   気象衛星ひまわりの画像や全国の天気予報などの情報を集めた。
(例) 社会 小学4年 単元「あたたかい地方のくらし」
    地域から検索して沖縄のホームページを閲覧し、音声ファイルで民謡を聞くこと
    などもでき、学習を深めた。 
 ある程度の期間在籍している児童生徒は、インターネットで検索して情報を得ることを、
図鑑や百科事典を開く行為と、ほとんど同列にみなすようになっている。 

<メールによる交流>
 本分教室では転出入の頻繁が頻繁なため、メールアカウントは個人に発行していない。
 新着メール確認は「パソコン等活用係」3名の担当教員が交替で行うようにした。
 ・遠隔地に住む家族との交流の例:母親は都内の親戚宅に滞在しながら児童の闘病を支
  えていたが父親の面会は月1,2 度がやっとであった。分教室でインターネットが活用
  されている事を知った父親が、入院中の我が子との通信手段として自宅に環境を整え、
  頻繁に児童宛のメールが届くようになった。その結果、父親と遠く離れていることで
  の「さびしさ」が緩和された。
 ・海外に住む親戚からお見舞いと激励のメールが届き、メールのやりとりを経験した生
  徒は、退院後自宅にインターネット環境を整えてもらい、Web上の掲示板で趣味を同
  じくする人々と知り合うなどして、交流の輪を広げている。
 ・あったかEメール: 作品に対する感想メールを送信して下さるメール・ボランティア
  さんと児童生徒とのあたたかい交流が続いている。

<余暇活動>
 分教室がオープンしている時間帯はいつでもインターネットの利用が可能になっている。
授業時間以外にも、 病棟の許可が下りた子どもたちは、担任に申し出た上で休み時間や放
課後などにパソコン及びインターネットを自由に使うことができる。それぞれ個人の興味に
応じたホームページにアクセスし、外の世界との接点を楽しんでいる。

<本校ー分教室間の事務連絡>
 管理職との連絡の一部にメールを活用し始めた。
 新100校プロジェクトの担当者間の連絡のほとんどはメールで行った。

<病院との連携>
 ある生徒の今後の治療方針や在宅に向けてのステップに関する情報を、複数科の医師と
担任がメールで共有し共通理解をはかった。


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