福井大学教育学部附属養護学校  Page1/2


  新100校プロジェクト 平成10年度実施報告
1.インターネット利用状況 (1)新たな環境設定    ・各教室へのインターネット情報端子の設置    ・保健室並びに各学部1教室へのパソコンの常設 (2)主な活動    小学部 インターネットお姉さんの試み        電子メールお便り帳の試み    中学部 電子メールの利用やホームページ作成    高等部 ホームページ作成の試み    全 校 電子メール”保健だより”の試み        インターネットに関するアンケート実施(保護者・教員) 2.平成10年度の成果と課題 (1)活用方法  本校では前年度までは、クラブ活動でインターネットを利用してきた。今年度は、新た に「教室にインターネットがやってきた」というコンセプトで各教室にインターネットの 情報端末を設置し、9教室中3教室にノート型パソコンを常設した。  小学部では、学部学生にインターネットボランティアとして子供たちと楽しみながら機 器操作の代役を依頼した。同時に中学部生徒に対してはメール交換の相手にもなってもら った。 (2)教育効果  毎日の帰宅後の生活でテレビと共に生活している子供たちにとっては、テレビに似たデ ィスプレイを持つパソコン画面にはとても興味を示す。このように子供たちが興味を示す ものを活用して子供たちの生活をより豊かにする手がかりがつかめたらと考えた。  小学部のN君はインターネットお姉さん(毎週金曜日)がやってくると「うま うま」 と言いながらパソコンの方を指差す。「給食終わったら馬のページ見ようね。」と言われ るととてもうれしそうにうなずく。Tさんは、絵本を手にしてお姉さんの所にやってきて 「うーうー」と言いながらアンパンマンやどらえもんの絵本を指差す。「アンパンマンの ホームページ見たいの?」の言葉にはやく見たいといわんばかりに頭を何回も上下させな がらパソコンの前に座ろうとする。インターネットという機器を介して子供たちとインタ ーネットお姉さんがとても気持ちいいコミュニケーションをしているなあと感じた。  中学部のS君は、1月に教室にパソコンが入りホームページを見たり、メールをしたり とパソコンを活用しはじめた。そうすると他の友達から「S君すごい。今度教えて」と言 われ、自分が認められたという自信を持ち、またその友達に教えることによって他の場面 では見られない積極的な係わりを持つことができたという。  以上のことは、インターネットの特性が活用されたものではないが、インターネットの 持つ属性と児童生徒たちの興味関心が結びついたものであると思われる。 (3)技術的課題  インターネットお姉さんと一緒にホームページを見ている子供たちの様子を見ていると 「つぎはこれを見たい」という思いを指差しで表現している。ホームページの画面はマウ ス操作に対応しているため子供たちの指差しに対応しているとも考えられる。これについ ては、昨年度からタッチパネルの利用を試みている。今後も継続してタッチパネルの利用 方法について検討していきたい。  また、S君の場合電子メールなどの入力はキーボードを利用したが、入力部分(キーボ ード)と表示部分(ディスプレイ)が離れているために、S君にとっては入力確認が容易
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